近年、EC市場の急成長に伴い、宅配便の取扱量が増加しています。2022年度には50億588万個を超え、再配達率は約11.8%に達しています。これは、効率的な物流を確保する上での大きな課題となっており、特に2034年に迫る「物流の2024年問題」は、再配達削減に向けた行動が求められています。再配達は単に時間の無駄に留まらず、環境への負担も大きく、CO₂排出量の増加を招く重要な社会問題でもあります。
そんな思惑を受けて、LIXILは新たに「宅配ボックスKN」にポール建て仕様と据置仕様を追加し、より多様な住宅環境にフィットする製品を発売します。これらは、リフォームでも比較的容易に設置できるため、近年の住宅市場のニーズに合わせた柔軟な仕様となっています。
商品の特徴
「宅配ボックスKN」は、ポストと宅配ボックスの両方の機能を備えており、ニーズに応じた使用が可能な自由度の高い設計が特長です。二重扉構造を採用しており、外部から見えない部分に機能部やねじを配置することで、住宅と一体化したデザインを実現しています。また、宅配ボックス自体は電気を必要としない機械式であるため、取り扱いも容易です。最大120サイズの荷物を受け取れるので、日常生活での利用にも非常に適しています。内部フラップを使えば、複数の小包を同時に受け取ることも可能です。
ポール建て仕様および据置仕様の追加
ポール建て仕様
この仕様は、フレームの下部を壁や地面に埋め込むタイプと、コンクリート施工された土間に設置可能なベースタイプがあります。どちらも軽やかな佇まいを演出するため、外観にもこだわりを感じさせます。
据置仕様
限られたスペースでの使用に最適で、特にリフォーム時におすすめです。ベースの高さを見直し、荷物の取り出しやすさを向上させています。従来のアンカー固定の方法に加え、接着剤による固定も可能なため、特別な工具なしでスムーズに施工が行えます。
この新製品の発売日が2024年10月1日と決まっており、全国で販売が開始されます。価格は、ポール建て仕様が165,000円(税別)、据置仕様が135,000円(税別)です。これにより、LIXILは宅配業界の問題解決に向けた強力な一手を放つことになります。
心地よい暮らし研究会の取り組み
また、LIXILは「心地よい暮らし研究会」を通じて、実際のユーザーの生の声を集め、宅配ボックスの実用性について意見交換を行いました。この座談会では、参加者が最近の宅配便の利用方法や、宅配ボックス選びのポイントについて率直に語り合いました。これを受けて、製品の改良に余念がありません。LIXILは今後も、社会的な課題解決に寄与できるエクステリア製品を通じて、より快適で豊かな生活の実現を目指していきます。
詳しい情報はLIXILの公式サイトをご覧ください。