パートナーマーケティング白書2025の概要
先日、株式会社パートナープロップが発表した「パートナーマーケティング白書2025」では、日本のパートナーマーケティングの現状と課題について詳しく調査が行われました。対象はビジネスパーソン355名。結果的に、約7割がパートナーマーケティングに「自身の企業にとって一定以上の価値がある」と回答しました。しかし、投資への意欲はわずか24%にとどまり、海外との違いが浮き彫りになっています。
パートナーマーケティングが重要な理由
近年、日本のビジネスシーンにおいてパートナーマーケティングの重要性は急速に高まっています。従来の直販モデルに依存する営業やマーケティング手法には限界があり、その原因として以下の要因があります。
- - 広告費の高騰:2024年には日本の総広告費が過去最高の76,730億円に達する見込みで、広告チャネルはますます多様化。これにより、費用対効果の高い運用が不可欠です。
- - 人材不足:営業職の求人倍率は全職業の倍以上となっており、優秀な営業人材の確保が難しくなっています。このような背景から、従来の営業体制の拡張は困難です。
海外との差と課題
調査によれば、約70%の人々がパートナーマーケティングに価値を見出しているにも関わらず、実際の投資意欲は25%と低迷しています。この状況は、海外のパートナーマーケティングにおいての投資意欲が約62%に達するのとは対照的です。日本の企業は重要性を認識しながらも、実行に移すことができない状況が浮き彫りになっています。
課題:スキルやモチベーションのばらつき
調査結果では、パートナービジネスにおける主な課題として、パートナーのスキルやモチベーションのばらつきが34%という高率で挙がりました。さらに、ナレッジ不足から有効な施策を見出せないことも問題です。これらの課題に対処するためには、充実した教育プログラムや評価制度の導入が求められています。
パートナープログラムの重要性
調査では、パートナーマーケティングの各施策における効果実感がパートナーランク制度において最も高い結果が得られました。これは、体系的なプログラム設計の重要性を示しています。具体的には、体系的なプログラム設計を取り入れた企業が、パートナーからの成果を強く実感していることが明らかとなりました。
調査総括
日本企業はパートナーマーケティングの重要性を理解したうえで、直販に依存する文化と資金不足のために展開が進んでいないという状況にあります。持続的な成長を実現するためには、パートナープログラムの導入や予算確保、経営層の理解と合意が不可欠です。今後、このような取り組みがどれだけ進むかが期待されます。
参考資料・ダウンロード
株式会社パートナープロップについて
株式会社パートナープロップは、「パートナーが売りやすい環境を作る」ことを目指し、PRMシステムを提供しています。この目的を持つことで、企業間の共創を進める新たなビジネス文化の形成を目指しています。また、同社の公式サイトから詳細情報が入手できますので、ぜひご参照ください。