工学系大学院生の研究を支援する「TRENG Support」第3回当選テーマが決定

「TRENG Support」第3回当選テーマの決定



2023年、工学分野での研究を支える取り組みとして、東レエンジニアリング株式会社が行っている「TRENG Support」が第3回目となる当選テーマを発表しました。このプログラムは、日本の工学系大学院における修士課程の学生が応募するもので、今回は32校から88件の応募がありました。多くの研究者が取り組んだテーマに感謝の意を表しつつ、選ばれたテーマの詳細をご紹介します。

当選テーマの分類と応募数


応募されたテーマは、大きく三つのカテゴリに分かれました。具体的には、
1. サステナブルな社会の実現に関連するテーマ(29件)
2. ライフサイエンスの発展を目指すテーマ(28件)
3. デジタル技術の進化に寄与するテーマ(31件)

この分類に基づき、各テーマからの応募数に応じて当選者の配分が決定され、最終的に計10のテーマが選ばれました。

当選テーマの詳細


サステナブルな社会の実現につながるテーマ【3テーマ】


  • - 「3次元海洋モデルFVCOMを用いた大阪湾の流況解析」
谷田 裕 (神戸大学大学院海事科学研究科海事科学専攻 海洋気象研究室)
  • - 「太陽光駆動型H2O2製造による分散型下水道システムの提案」
井手 玲花 (新潟大学大学院自然科学研究科材料生産システム専攻 無機ナノ材料研究室)
  • - 「切り紙に着想を得たヒンジ機構による小型デバイス設計・製造技術の革新」
杉原 大樹 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科機械科学・航空宇宙専攻 岩瀬研究室)

ライフサイエンスの発展につながるテーマ【3テーマ】


  • - 「中空糸膜を利用したキャピラリーゲル濾過(SEC)法による癌診断法の開発」
木﨑 凜夏 (岐阜大学大学院自然科学技術研究科生命科学・化学専攻 竹森研究室)
  • - 「Exploration of Battery-Free Organic UV Emitters for Practical Optical Biosensing」
BOONMONG NUTNICHA (九州大学大学院工学府応用化学専攻 窪田研究室)
  • - 「バッテリレス/センサレスの次世代ヘルスケアに向けた生体バックスキャッタ技術の開発」
小玉 美悠 (電気通信大学大学院情報理工学研究科機械知能システム学専攻 村松研究室)

デジタル技術の発展につながるテーマ【4テーマ】


  • - 「簡易脳波計に基づく感性アナライザによるストレス度計測を用いた空飛ぶクルマの社会受容性の研究」
立田 健悟 (名古屋大学大学院工学研究科マイクロ・ナノ機械理工学専攻 制御システム工学研究グループ)
  • - 「クリエイティブメンテナンスを目指した維持管理 BIM の構築と活用に関する研究」
土井 究太 (広島工業大学大学院工学系研究科環境学専攻 杉田宗研究室)
  • - 「Mn4N系薄膜を用いたスピントルク発振素子におけるテラヘルツ帯発振」
曽布川 優樹 (筑波大学大学院 数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム電子・物理工学サブプログラム 環境半導体・磁性体研究室)
  • - 「体積ホログラフィック光学素子を用いた微細モーションセンサーの作製」
齋藤 陸 (宇都宮大学大学院地域創生科学研究科工農総合科学専攻 茨田研究室)

TRENG Supportの目的と背景


「TRENG Support」は、工学系大学院生の研究テーマを社会的影響力、独自性、工学的価値、表現力といった観点から評価し、寄付金として研究室に贈呈することを目的としています。今回の第3回では、寄付数が6から10件に増加し、総額500万円が各研究室へ支給されることとなりました。

日本の産業界における競争力を保ち、豊かな未来を築くためには、工学系人材の活躍が不可欠です。従い、東レエンジニアリングは、学生たちの「夢」の実現をサポートし、工学教育を活性化させることで、社会貢献を目指しています。

審査員と今後の展望


審査は、東レ社外取締役、音楽大学の特任教授、CMディレクターなど多様な分野の専門家によって行われました。今後もこのプログラムを通じて、多くの学生が革新的なアイデアを実現できることを期待しています。

会社情報

会社名
東レエンジニアリング株式会社
住所
東京都中央区八重洲1丁目3番22号八重洲龍名館ビル6階
電話番号

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