ポーラ化成工業の新技術『用時調製』が開花
ポーラ化成工業株式会社は、従来のニールワン®(三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピルアミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸ナトリウム)配合製剤の課題を解決する革新的な技術を発表しました。それが『用時調製』です。この技術を用いることで、顔全体に均一に、かつみずみずしい感触で使用できる製剤が実現しました。従来のニールワン配合製剤は水を含まないため、シワ部位には使いやすいものの、全顔をケアするには不向きでした。そこで、ポーラ化成工業は、お客様が使用する直前に水相と油相を混ぜる『用時調製』という手法を採用しました。これにより、ニールワンの有効成分が安定した状態で、顔全体にいきわたる使用感を実現しました。
『用時調製』技術のポイント
1.
安定した使用感
ニールワンは水と接触すると徐々に分解されるため、長期間の安定性を保つことが課題でした。『用時調製』では、あらかじめ水相と油相に分かれた2剤を用意し、お客様が使用直前に混ぜることで、ニールワンを安定した状態で使用できるようにしています。
2.
最適な粘度設定
乳化の安定性に重要なのは粘度です。ポーラ化成工業では、混合時の撹拌性を考え、成分ごとに粘度を最適に調整することで、手で簡単に混ざり合う新しい製剤の開発に成功しました。これにより、2剤は均一に混ざって分離しにくくなります。
3.
光学測定技術による状態観察
顕微ラマン分光分析法を用いることで、乳化滴の大きさや状態を観察し、最適化を図っています。この技術により、機械で乳化した場合と異なり、手で振って混ぜた際の乳化滴が大きく、みずみずしい感触が得られることが明らかになりました。
女性からの評価も抜群
ポーラ化成工業が行った実使用テストでは、20~50代の専門評価者17名が新製剤を2日間にわたり使用し、その感触を評価しました。全ての評価者が『みずみずしさ』を感じ、高い評価を得ました。どの部分にも心地よく塗れるこの製剤は、外観の良さと透明感のある使い心地まで実現しています。
今後もポーラ化成工業は、顧客のニーズに応えるための新技術開発に取り組んでいく予定です。この革新的な製剤技術が、化粧品の未来をさらに豊かにしてくれることでしょう。