筑波海軍航空隊記念館の地下無線室公開プロジェクト
茨城県笠間市に位置する筑波海軍航空隊記念館では、歴史的な遺跡を後世に残すためのクラウドファンディングが始まりました。2023年8月6日からスタートしたこの取り組みは、戦争の記憶を未来の世代に引き継ぐ重要なプロジェクトです。
プロジェクトの目的と背景
今回のクラウドファンディングは、筑波海軍航空隊記念館内で発見された「地下無線室」を整備し、一般公開することを目的としています。この地下無線室は、終戦から80年が経過し、その記憶が失われつつある中で、戦争について考える機会を提供するためのものです。広く一般の人々が戦争の遺跡や記憶について学び、語り合うことを促進することが狙いです。
クラウドファンディングの詳細
このプロジェクトの目標金額は2,000,000円に設定されています。寄付受付は令和7年8月6日から10月31日までの期間です。寄付金は、以下の2つの目的に使用される予定です。
1. 地下無線室の一般公開に向けた周辺設備の整備
2. 老朽化した工作物の撤去
寄付者には通常の返礼品に加え、記念館入場券とセットで提供されるクラウドファンディング限定の返礼品が用意されています。具体的には、地下無線室見学フィールドワーク体験コースや、記念館デジタルミュージアムの閲覧権、さらには笠間焼の復刻洋食器セットなどが含まれています。
筑波海軍航空隊記念館の歴史
筑波海軍航空隊記念館は、昭和13年に「筑波海軍航空隊旧司令部庁舎」として設立され、以降、海軍の練習航空隊として戦闘機の操縦訓練が行われていました。また、アジア・太平洋戦争の終息に向かう中で、特攻隊の編制も行われ、「特攻」の訓練が実施されるなど、非常に貴重な歴史を持つ場所です。現在、記念館は一般向けに公開され、訪れる人々に戦争に関する情報や体験を提供しています。
地下無線室の発見
このプロジェクトの背景となる地下無線室は、令和4年に茨城県が実施した敷地内の掘削調査で発見されました。この発見は貴重な歴史的遺産を証明するものであり、全国的にもその価値が認められています。ただの物体としてではなく、過去の出来事や人々の思いを語る生きた証として、多くの人に知ってもらうことが重要です。
寄付方法と連絡先
寄付を希望される方は、「ふるさとチョイス」のプロジェクトページにアクセスし、手続きを行ってください。【
プロジェクトページ】。なお、笠間市にお住まいの方は、返礼品を受け取ることができませんので、一度ご確認ください。
寄付に関する問い合わせは、笠間市政策企画部企画政策課政策推進室までお気軽にどうぞ。電話番号は0296-77-1101(内線594)、メールアドレスは
[email protected]です。
この取り組みを通じて、地域の歴史を忘れず、未来の世代に伝えていく重要性を再認識し、共に戦争の記憶を継承していきましょう。