株式会社リバスタは、アメリカのシリコンバレーに本社を置くMODE, Inc. と提携し、建設現場におけるICT機器ソリューション「BANKEN サイネージ」とMODEのデータ統合サービス「BizStack」のシステム連携機能のベータ版を発表しました。この新機能は、建設現場内の環境関連データをリアルタイムでデジタルサイネージに表示可能とし、より生産性を向上させることを目指しています。なお、デモは2025年12月10日から12日まで東京ビッグサイトで行われる「第10回JAPAN BUILD TOKYO内第5回建設DX展」で行われます。
新機能の背景
建設業界は現在、担い手不足や多重下請け構造による情報源の複雑さなど、多くの課題に直面しています。特に工事状況の共有が生産性と安全性に強く影響する中、国の法規制が厳格化されています。そのため、リアルタイムでのデータ共有の重要性が増しています。リバスタは「Buildee」というクラウドサービスを通じて、日々の施工管理業務の効率化に貢献しています。
一方、MODEの「BizStack」は建設・製造・物流に対応した現場データ統合ソリューションです。センサーやカメラからのデータをリアルタイムで収集し、業務の効率化を図っていますが、リアルタイム共有のシステムはまだ発展途上です。この状況を受け、両社はさらに進化した情報共有の仕組みを開発することになりました。
機能の詳細
新たに発表された連携機能では、温湿度計や風速計、カメラといったIoT機器を活用し、「BizStack」に集められたデータを「BANKEN サイネージ」に送信します。これにより、現場の危険作業時に周囲の状況を正確に確認できるほか、急変する環境に対して迅速な判断を支援します。共通ダッシュボードとして活用されることも期待されています。
今後の展望
リバスタはこの機能の正式版を2025年春にリリースする予定です。また、「Buildee」に登録されたデータのさらなる分析を進め、作業の計画やリスクの提示にも役立てられるよう、IoT機器からのデータと連携を進めていく考えです。将来的には、現場での利用価値の最大化を目指し、新サービスの開発にも取り組む方針です。
両社の提携は、建設現場のデジタルトランスフォーメーションを促進し、業界の持続可能な発展に寄与することが期待されています。今後の進展に注目していきたいと思います。