製造業を支える新たな戦略的提携
BPM株式会社とセレンディップ・ホールディングス株式会社は、製造業向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)を強化するために業務提携を締結しました。その目的は、特に中小企業が直面する人手不足や熟練工の退職に伴う技術継承の困難さ、生産性向上といった課題を解消することです。
業務提携の背景
製造業界は、近年特に人手不足が深刻化しています。多くの企業では、熟練技術者の退職や人材の確保が難しい状況にあり、これに伴う技術継承や生産性の向上が急務となっています。このような状況下でデータに基づいた改善活動が不可欠であり、BPMはその一環としてIoTを活用したクラウド型設備データ管理システム「SUKKHA」を提供しています。さらに、セレンディップHDでは製造現場DX支援ツール「HiConnex」を展開し、作業員の行動や生産実績を可視化する取り組みを進めています。
提携により実現する具体的な活動
この提携により、両社は以下の具体的な取り組みを計画しています。
1.
共同提案・販売: 「SUKKHA」と「HiConnex」を組み合わせたソリューションを協力して提案し、販売します。
2.
工場診断の実施: 顧客工場の課題を把握するために、BPMのメンテナンス業界の知見と、セレンディップHDのデータ分析能力を活かし、工場診断を行います。
3.
共催セミナーの実施: 巣ごもる知見を広めるため、「SUKKHA」や「HiConnex」を活用した改善事例やソリューションを紹介するセミナーを開催します。
期待される効果
この業務提携によって期待される効果は多岐にわたります。まず、生産性の向上が挙げられます。「SUKKHA」で取得した設備データと「HiConnex」で得られる生産実績データを組み合わせることで、ボトルネックの特定が可能となります。また、設備の故障予知や予防保全の強化を通じてコスト削減も期待できます。
さらに、熟練工のノウハウを込み入ったデータにより、若手作業員への教育と人材育成も促進されます。特に若手への技術継承が進むことで、現場で活躍するリーダーの育成にも寄与するでしょう。
新たに始まる「工場診断サービス」
そして、この提携を契機にして、食品業界向けの「工場診断サービス」を新たに提供することが決まりました。このサービスは、食品製造業のニーズに応じた包括的な支援を目指しています。具体的には、2024年11月20日から22日まで開催される「食品衛生イノベーション展」で紹介される予定です。この展示会では、製造の自動化やDXに特化したソリューションが発表されます。
出展にあたり、来場者には無料の登録が案内されており、VIPラウンジの利用が可能となっています。
引き続き成長を目指す両社
BPMは2011年に設立され、ビルや住宅のメンテナンス業務管理SaaSとして「SUKKHA」を展開しています。また、セレンディップHDは2006年に設立され、製造現場のDX支援を目的とした多岐にわたるソリューションを提供しています。両社は、この提携を通じて製造業の更なる発展を図り、共に新しいビジネスモデルを創出することを目指しています。