日本空調サービスが研修施設を名古屋に開設
名古屋市に本社を置く日本空調サービス株式会社が、約22億円を投じた新しい研修施設を2025年4月から運用開始します。この施設はビルメンテナンスに特化しており、業界の深刻な人手不足への対応を目指しています。若手技術者の早期戦力化を図るこの取り組みが、どのようにビルメンテナンス業界に変革をもたらすのか、詳細を見ていきましょう。
ビルメンテナンス業界の現状と課題
2025年には、団塊の世代がすべて75歳以上に達し、業界全体での人手不足がますます深刻化することが予測されています。「ビルメンテナンス情報年鑑2024」によれば、現場従業員が集まりにくいとする企業が90.4%にも達し、特に中部北陸地区では若手の採用が厳しいとされています。現場での技術者の育成が急務である中で、日本空調サービスはこの事実を受けて、新しい研修施設の設立を決心しました。
新設の技術・研修センター
新たに名古屋市南区に設立される技術・研修センターは、アクセスも良好で、名鉄大江駅から徒歩わずか6分です。敷地面積は1,799.40㎡、延床面積は4,184.70㎡を誇るこの施設は、鉄骨造りの地上5階建てとなっており、先進的な技術研修が行われます。
実技研修内容
この研修施設では、以下のような実技研修が行われる予定です。
- - 空調設備
- - 衛生設備
- - 消防設備
- - クリーンルーム設備
- - 太陽光設備
- - 建築設備
- - 安全衛生
研修プログラムの変革
これまでの新入社員研修は約1週間で行われ、その後は地域ごとに分散して技術を学んでいました。しかし、2025年4月からは全国から集めた新入社員が本施設で1ヶ月間の集中的な研修を受けることになります。この施設では実際の現場環境を再現し、基礎的な技術を身につけた状態で早期に現場に配属されることを目指しています。また、定期的な研修やOJT指導を通じて、技術力の向上が図られます。
今後のビジョン
新設された施設は、技術者育成の重要拠点として位置づけられています。2024中期5ヵ年経営計画に基づき、技術力の向上と安全意識の強化を推進し、高品質なサービスの提供を目指します。将来的には他社の技術者を受け入れ、業界全体の発展にも寄与したいと考えています。
日本空調サービスは、相対的な競争力を高めるために、最新の技術と人材育成を融合させたこの新しい研修施設が、業界の未来に貢献できることを確信しています。さらなる人的資本の価値向上を目指すこの取り組みが、今後どのように実を結ぶのか注目です。
お問い合わせ先
詳しい情報は日本空調サービス株式会社の
公式サイトをご覧ください。また、お問い合わせは
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