2024年NPSベンチマーク調査の結果発表
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「NPS®ベンチマーク調査2024」の結果、ネット証券部門ではSBI証券が4年連続でNPSの高評価を得て1位に輝きました。調査対象企業の中では、SBI証券は-8.3ポイントを記録し、2位の楽天証券は-12.0ポイント、3位の松井証券は-30.8ポイントでした。全体の平均は-24.7ポイントとなり、トップ企業とボトム企業間の差は28.7ポイントという結果が示されました。
ネット証券のNPSの変化
近年、ネット証券業界全体では2020年以降、NPSが上昇傾向にあります。特に昨年からは5.4ポイントの向上が見られました。一方で、対面証券は大きな変化はほとんど見られなかったものの、前年比で12.4ポイントの上昇があり、ネット証券との格差が縮小しています。このことは、インターネット取引の普及や新NISA制度が背景にあると考えられます。
ロイヤルティを高める要因
調査から明らかになったロイヤルティの主な要因は、取扱商品の豊富さや魅力、ならびに手数料とサービスのバランスに関連いています。また、トレーディングツールの使いやすさも重要なファクターとされています。改善が必要な項目としては、取引のしやすさや資産運用の成果に対する期待などが挙げられました。
新NISAの利用状況
新NISA制度への対応も注目されており、ネット証券のお客様において新NISAを利用しているのは52.0%に達しています。特に、NPS上位の会社ほど新NISAの利用率が高い傾向があります。この傾向は、ネット証券が対面証券よりも新NISAの利用率が高いことを示しています。
また、新NISAを利用するために新たに口座を開設した人が35.4%、既存の口座で追加開設をした人が64.6%となり、ネット証券の方が新規口座開設者の割合がわずかに高い結果となりました。
継続利用意向との関係
調査結果によると、推奨度が高い(9〜10の評価)ほど、継続して利用したいという意向も高い傾向があることがわかりました。これにより、顧客満足度と企業の成長性が強く結びついていることを示唆しています。
まとめ
2024年のNPSベンチマーク調査は、ネット証券業界におけるロイヤルティの重要性を再確認させる結果となりました。特にSBI証券の4年連続1位は、その取り組みが顧客の信頼を得ている証拠です。今後の業界全体の動向にも注目が集まります。今後も継続してNPSを利用したロイヤルティ向上施策が求められることは明らかです。