大日本印刷とBIPROGYが描く新時代のAIエージェント
大日本印刷株式会社(DNP)とBIPROGY株式会社が共同で開発した、ノーコードでAIエージェント機能を備えたアバターの構築ツールが注目を集めています。このツールは特許出願中で、既存の制作プロセスを大きく変えます。従来のAIエージェントでは、アバターと機能を別々に制作し、後から統合する必要がありましたが、この新ツールを使えば、数クリックで簡単に完成させることが可能です。
開発の背景
近年、生成AIの急速な普及が見られ、人間らしい対話ができるAIエージェントが広く求められています。しかし、これらを構築・運用するには専門知識が必要とされ、その負荷が高いという課題が存在していました。DNPとBIPROGYは、この課題を解決するために、直感的な操作でAIエージェントが制作・管理できるツールを開発しました。なお、DNPはデータ整形技術を提供し、BIPROGYは最新のSaaSアプリケーション開発技術を活用しました。
本ツールの特長
1. ノーコードによる簡単制作
このツールは利用者が自社に契約する生成AIやデータと連携し、簡単に独自のAIエージェントをデザインできます。専門の人材を雇う必要がなく、コストと時間を大幅に削減することが可能です。
2. 最新情報のタイムリーな反映
AIエージェントは企業や製品の情報をアップロードするだけで、容易に学習内容を更新できます。これにより、質の高い接客や質疑応答が実現し、顧客満足度を向上させることが期待されています。また、応答履歴は一元的に管理され、サービス改善に役立てることができます。
3. 多様なシーンでの利用が可能
作成したAIエージェントは、デジタルサイネージやタブレット端末、Webサイト、メタバースなど、さまざまなメディアとデバイスで活用できます。従来の人的リソースを低減し、高品質な対話が24時間365日提供できる点が魅力です。
今後の展望
DNPとBIPROGYは、このツールを使った実証実験を進め、2025年度にはSaaS型サービスとしての提供を目指しています。また、DNPは「XRコミュニケーション®事業」を推進し、リアルとバーチャルをつなぐ新たな経済圏を創出することを目指しています。
この新しいツールによって、さまざまなシーンでのAI活用が加速し、業務の効率化や顧客サービスの向上を実現することが期待されます。DNPとBIPROGYの取り組みから目が離せません。