スーパーホテル、外国籍人材の支配人就任で新たな挑戦

スーパーホテルは、グローバルな人材採用育成を強化し、2025年7月にミャンマーからの外国籍人材を支配人として迎えることが決定しました。これにより、同社の革新的な「ベンチャー支配人制度」が実現し、外国籍スタッフが一つのホテルの運営全般を担う初めてのケースとなります。

この制度は、スーパーホテルの店舗が抱える人材不足やインバウンド需要の多様化に応えるべく設計されています。スーパーホテルは、店舗が所在するミャンマーを起点に、グローバル人材の育成を進めています。すでに、同社のグループ会社では61.8%が海外人材で占められており、多様性豊かなバックグラウンドを持つ人々が活躍することで、組織の活性化やイノベーションが期待されています。

「スーパーホテル・ホスピタリティ・アカデミー・ミャンマー（SHHAM）」は、宿泊業に特化したミャンマーの人材育成を行う機関として機能しています。SHHAMでは、宿泊業だけでなく、介護業やその他サービス業のための人材の採用と教育が行われ、現地での研修などを通じて日本文化の理解も深めさせています。このような教育課程を経た結果、次々と国内各地の店舗へ多くの外国籍スタッフが受け入れられ、活躍することが期待されています。

具体的には、2024年9月には、SHHAMから8名の海外人材を迎え、2025年2月には別の7名を新たに受け入れる予定です。これらの人材の中で、特に研修を受けた3組がベンチャー支配人として就任することが決まっています。

ベンチャー支配人制度とは
スーパーホテルの「ベンチャー支配人制度」は1998年から続くプロジェクトで、未経験者でも2人1組で応募でき、実際のホテルでの経営実務を体験しながら学ぶ制度です。経営ノウハウや開業資金が提供され、双方にとってメリットのある関係が築かれています。この制度のもと、ベンチャー支配人は、通勤費が不要で、居住スペースもホテル内にあるため、経済的な負担が軽減されながら、働くことができます。

特に、支配人と副支配人として着任する予定の3組については、それぞれの背景と目標があり、非常に多様性に富んでいます。

着任予定の3組の紹介
1. スーパーホテル新橋・烏森口
ミャンマー出身のピューさんとヌイさんは、他のスーパーホテルでの経験を経て支配人に着任します。「第二の家」として心地よい空間提供に意欲を示しています。

2. スーパーホテル広島
同じくミャンマーのミャンさんが就任予定で、楽しさを感じられる職場環境の創出に注力していきます。将来は母国の医療支援を目指しています。

3. スーパーホテル東京・日本橋三越前
中国出身の王さんと李さんは、新たな貿易会社設立を目指して店舗運営に取り組みます。

海外人材の導入と育成により、スーパーホテルはさらなる国際化を進めています。これらの人材が日本のサービス業界に新たな風を吹き込み、母国との架け橋となることが期待されます。また、同社の取り組みは、サービス業界全体における人材不足解消の一助として広がる可能性も秘めています。

株式会社スーパーホテルについて
スーパーホテルは「Natural, Organic, Smart」をテーマに、健康的で持続可能なライフスタイルを提案するホテルグループです。国内174店舗、海外1店舗を展開し、環境保全活動やSDGsへの取り組みも積極的に行っています。現在、環境にやさしい取り組みが評価されており、エコ・ファースト制度にも認定されています。