希望のロマンを乗せて
2025年5月30日に発売される新著『路面電車の神様、広島から宇都宮へ 奇跡がつないだ14.6キロ』は、戦後の日本における苦悩と希望の物語を、多くの人々を通じて伝えます。この作品は、宇都宮に新設された宇都宮ライトレール(LRT)の開業を背景に、広島の復興と路面電車の歴史を追いかけます。
戦後の復興の象徴
広島は原爆によって壊滅的な状況に陥り、希望と再生の象徴となったのが広島電鉄の路面電車です。本書では、その歴史的な過程の中に登場する中尾正俊氏に焦点を当てています。彼は、被爆者でありながら、生涯を路面電車に捧げてきました。彼の信念と行動が、どのように地域の力となり、さらには宇都宮の新たな交通システムへと繋がったのかを追います。
各章の見どころ
本書は二部構成になっており、第一部は広島を中心に1944年から2015年までの歴史を扱っています。各章では、
1.
原爆と路面電車 という原点を振り返り、
2.
復権 の過程での苦労や喜び、
3.
技術革新を応じたニッポン初の完全超低床電車の開発、
4.
大学院生が関わったアンケート活動にまで踏み込んでいます。
第二部では、2015年から2025年の宇都宮の物語にフォーカス。ここでは、
1.
全線完全新設のLRT開業に向けた運命の1本の電話、
2.
運転士を目指す52人の挑戦、
3.
脱線事故からの復旧作業への取り組み、
4.
LRTへの進化と新たな出発を描いています。各章を通じて、様々な人々異なる立場での奮闘と、街を支える力強さを感じることができるのです。
出版の意義
JTBパブリッシングの手による本書は、単なる路面電車の技術書ではありません。人間の思いがどのように影響を与え、形を作っていくのかが描かれた、感動的なヒューマンノンフィクションとなっています。著者である山中利之氏は、ただの記録者ではなく、鋭い視点で未来を見据えた物語を綴ります。
書誌情報
書名:『路面電車の神様、広島から宇都宮へ 奇跡がつないだ14.6キロ』
定価:2090円(税込)
発売日:2025年5月30日
発行:JTBパブリッシング
仕様:四六判、280ページ
全国書店やネット書店で購入可能です。
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本書は、日本の地域社会における希望や連帯の象徴として、多くの人々に読まれること間違いなしです。街の記憶と未来が交差するこの奇跡の物語を、ぜひ手に取ってみてください。