九州産交運輸、新倉庫「鳥栖定温流通センター」を開設
九州産交運輸株式会社が新たに、佐賀県鳥栖市に「鳥栖定温流通センター(仮)」の開設を予定しています。この新拠点は2024年9月に工事が始まり、2026年4月に竣工し、その同月から稼働開始となる見込みです。
新拠点設立の背景
近年、日本全体で物流業界は厳しい状況に直面しています。2024年問題により、輸送力不足が深刻化し、福岡市と九州全域への配送が困難になることが予想されています。そこで、この新しいセンターの設立は、主要な物流拠点としての役割を果たすことを目指しています。センターは鳥栖ICからわずか500メートルの近距離に位置し、この立地は効率的な配送を実現するための大きなアドバンテージとなります。
また、熊本都市圏の半導体企業が進出し注目を集める中、その周辺地域とのアクセスの良さも考慮されています。このような需要増加に迅速に対応するため、鳥栖定温流通センターの設立に至りました。なお、既存の3拠点は閉鎖し、その機能を同センターに集約することでさらなる物流効率化が図られる予定です。
鳥栖定温流通センターの概要
新設される「鳥栖定温流通センター」は、以下のような特徴を持っています。
- - 延床面積: 31,336㎡(事務所を除く)
- - 構造: 鉄骨造り4階建の倉庫
- - 倉庫バース: 36台のトラックバースを完備
- - 危険物倉庫: 別棟に297㎡の危険物倉庫を設置
センター内では、安全性を重視した設計がなされており、倉庫内バースの入退場時には安全装置を及び、GDPガイドラインに準拠しています。また、適温やセキュリティの管理はもちろんのこと、防虫防鼠対策も施されています。さらに、BCP(事業継続計画)に対する対応策として、耐震構造を採用し、太陽光発電システムと非常用発電機を備えている点も大きな特徴です。
開設後の展望
「鳥栖定温流通センター」は、物流の近代化に寄与する重要な拠点として、九州全域の効率的な配送を支える役割を果たすことが期待されています。特に、オンラインショッピングの普及に伴う物流ニーズの高まりにも対応できる体制を整えることで、地域経済の活性化にも寄与することとなるでしょう。新しい倉庫の運用開始によって、物流業界全体の発展も促進されると思われます。
この新拠点が完成することで、九州産交運輸はさらなる成長とともに、顧客の期待に応えるサービス提供の羅針盤となるでしょう。新たな物流拠点から、地域全体を支える新しい風が吹くことになります。