ライノフラックスとミツカンがともに未来を切り拓く
ライノフラックス株式会社(本社:京都府京都市)は、株式会社Mizkan(本社:愛知県半田市)との共同プロジェクトが東京都主催の社会課題解決型スタートアップ支援事業「Tokyo Co-inNovators」に採択されたことを発表しました。このプロジェクトは、環境サステナビリティを目指すもので、特に未利用バイオマス資源を活用してクリーン電力と高純度CO₂を生み出すことに焦点を当てています。
プロジェクトの概要
今回の取り組みでは、ミツカンの食品工場で発生する高含水率のバイオマス資源を原料として、ライノフラックスの独自技術「湿式ケミカルルーピング技術」を使用し、クリーンエネルギーの生産を行います。この技術は、燃焼を伴わない新しいエネルギー変換方法であり、化学反応を介して高効率かつ低コストでクリーン電力と高純度のCO₂を回収できる特長を持っています。
プロトタイプモデルである小型実証機「Katsura-1J」を通じて、実際にミツカンの食酢や納豆の製造時に発生する残渣や廃水を原料にします。具体的には、1kW程度の発電能力を持ち、1時間に約500gのバイオマスを処理可能なこの装置を使用し、高効率なエネルギー回収を評価・検証します。
環境への貢献と廃棄物の価値化
この実証実験が成功すれば、ミツカンではこれまで廃棄物として扱われていた食品残渣や排水汚泥の新たな価値を見出し、安定したクリーン電力の製造が可能になります。また、CO₂排出量の削減や廃棄物量削減にも寄与できることが期待されています。
Tokyo Co-inNovatorsについて
東京都が実施する「Tokyo Co-inNovators」は、社会課題の解決を目的としたスタートアップと企業・組織の連携を促す支援事業です。特に環境関連のプロジェクトについては、温室効果ガスの排出削減や次世代エネルギーの導入を推進するスタートアップが選ばれています。
今後の展望
ライノフラックスはこの実証を通じて、地球規模でのバイオマス資源の活用を拡大し、2030年までに商用化を目指す考えです。この新技術は、食品業界をはじめ、飲料、農業、林業、水処理といった多様な分野での応用が可能であり、持続可能な社会への道を切り拓く重要なステップとなるでしょう。
「この大きな挑戦を支えてくださった皆様に感謝し、持続可能な未来を創る一助として貢献していく所存です」と、ライノフラックスの代表取締役CEOである間澤敦氏は語ります。この取り組みは、環境と経済が共存できる未来のビジョンを示し、次世代のエネルギー拠点を目指しています。
会社情報
- - 法人名: ライノフラックス株式会社
- - 代表者: 間澤 敦
- - 本社: 京都市左京区吉田本町36-1
- - 設立日: 2024年4月22日
- - 事業内容: バイオエネルギーに関する研究と関連機器の設計および製造
この革新的な技術が、社会・環境課題の解決にどのように寄与するのか、今後の動向に注目です。