フェアトレードを日常の選択肢に
静岡県浜松市に本拠を置く株式会社豆乃木が新たに立ち上げたブランド「THE FAIR TRADE」は、フェアトレードの価値を普及させるための新しい試みです。代表取締役の杉山世子氏は、14年間にわたりメキシコやペルーのコーヒー生産地を訪問し、生産者の暮らしやその地元の背景を知る中で、その物語をコーヒーと共に伝える重要性を確信しました。
1. 「THE FAIR TRADE」の背景
「THE FAIR TRADE」はただのコーヒーブランドではありません。それは、生産地のストーリーを感覚的に感じられるように工夫された商品です。杉山氏は、「フェアトレードが特別なものではなく、当たり前の選択肢になる社会を目指している」と話します。これは、消費者が「物語への参加」を通じて、選択の重要性を実感できることを意味します。
2. ブランドコンセプト
このブランドのコンセプトは、以下のような目標を掲げています。
- - フェアトレードを当たり前にする
- - 日常のコーヒーとしての提供
- - 消費者が商品を選ぶことで物語に参加する仕組みの理解
- - 生産者、消費者、社会が共に豊かになることを追求
3. 初の製品:有機栽培 マヤビニック・フェアトレード アイスコーヒー
2025年6月に発売予定の初の製品は「有機栽培 マヤビニック・フェアトレード アイスコーヒー(無糖)」です。これはメキシコのチアパス州にある先住民組合「マヤビニック」が栽培したコーヒー豆を使用したもので、自然な甘みとすっきりとした口当たりが特徴です。コーヒーの栽培は標高1,200m以上の山岳地帯で行われ、厳選されたアラビカ種が丁寧に育てられています。
商品の基本情報
- - 商品名: 有機栽培 マヤビニック・フェアトレード アイスコーヒー(無糖)
- - 内容量: 1000ml
- - 希望小売価格: 1,100円(税抜)
- - 認証: 有機JAS・FLO-CERT(フェアトレード)
- - 原材料名: 有機栽培コーヒー(メキシコ産)
この商品は全国のオーガニック系や高級スーパーでの販売が予定されています。また、販促ツールとして三つ折りリーフレットやPOPも用意されるとのことです。
4. 代表者について
杉山世子氏は「女侍(おんなざむらい)」として知られるフェアトレードの実践者で、21歳で海外協力隊としてジンバブエに派遣され、その後もアフリカのさまざまな国で活動を行ってきました。在学中にフェアトレードに関わり、実際にコーヒーの生産地に足を運ぶ中で、真の意味でフェアトレードを実現する重要性を知るようになります。現在、彼女は上智大学で非常勤講師を務め、フェアトレードの普及活動にも力を入れています。
5. 未来へのビジョン
株式会社豆乃木は今後も、「THE FAIR TRADE」として物語のある商品の提供を通じて、より多くの人々にフェアトレードを身近に感じてもらうことを目指します。この新たなブランドが、フェアトレードを当たり前にする未来への架け橋となることを期待したいです。それにより、消費者は単なる「購入」ではなく、価値のある「参加」を実現できるでしょう。興味のある方は公式サイトで商品情報や購入案内を確認できます。