福岡・博多でのオスラー病患者交流学習会
2025年11月15日(土)、福岡市博多で「オスラー病患者交流学習会 in 博多」が開催されます。このイベントは、特定非営利活動法人日本オスラー病患者会が主催し、遺伝性出血性毛細血管拡張症(オスラー病・HHT)を持つ患者やその家族、医療従事者に向けたものです。この学習会は、オスラー病に対する正しい理解を広め、患者や家族が安心して生活できる環境作りを目指して行われます。
オスラー病とは?
オスラー病(HHT)は、人口1万人に1人の割合で発症する非常に稀な遺伝性疾患です。この病は鼻血や血管の拡張といった症状を引き起こし、さらに肺や脳、肝臓などにおいて血管奇形を形成することがあります。その結果、脳梗塞や慢性貧血などの重篤な合併症を引き起こす恐れがあります。しかし、診断が行われるのはわずか10%前後という状況で、多くの患者が未診断のまま、または「経過観察」とされて放置されているのが実情です。特に九州地域では、専門医との接触機会が非常に限られ、適切な診断や治療を受けることができず、重篤な症状に苦しむリスクが高まっています。
この学習会は、九州地域における患者支援と医療者の啓発となる重要な第一歩です。本イベントを通じて早期診断および専門医による適切な管理・治療の重要性が啓蒙され、未診断や誤診の状態にいる患者が一人でも多く救われることを期待しております。
開催概要
- - 日程:2025年11月15日(土)13:00~17:00
- - 会場:お気軽会議室 博多東 plata 806号室
(福岡市博多区博多駅東1-1-25 宝ビル806)
- - 対象:患者、家族、疑いのある方、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、介護関係者、看護学生、報道関係者
- - 定員:25名
- - 参加費:無料
- - 講師:日本HHT研究会(HHTJAPAN)久留米大学病院放射線科の田上秀一先生
詳細なプログラムは、13:00から理事長による挨拶、講師によるオスラー病についての講演、参加者とのディスカッションなどを含んでおり、さまざまな学びの場が設けられています。
医療と患者の架け橋
日本オスラー病患者会は、全国各地で患者会学習会を開催し、医療従事者や市民に向けた啓発活動を積極的に進めています。特に博多での交流学習会は、地域の支援ネットワークを形成するための大きな一歩であり、医療従事者にもオスラー病についての理解を深めてもらうことを目指しています。
代表理事の村上匡寛氏は、「オスラー病は稀有な疾患であるにもかかわらず、患者の日常生活には深刻な影響を与えています。この学習会を通じて、患者やその家族が安心して話し合える場所を提供し、医療者には理解を深めてもらえたらと期待しています」と述べています。
今後の展望
日本オスラー病患者会は、今後も全国での交流会や市民向け講座を継続し、学会や行政と連携しながら、正しい知識の普及に努めるとともに、患者とその家族のクオリティ・オブ・ライフの向上を図っていく予定です。また、「サージセル」という止血剤の重要性についても訴え、患者の安全確保を求める活動を行っています。
このように、日本オスラー病患者会は、患者と家族を支えるための活動を積極的に展開しており、次回の学習会への参加を心からお待ちしております。