メタバースで児童養護施設を支援する新たな取り組み「ちいさな画家たち」
2024年12月4日から2025年2月13日までの期間、「ちいさな画家たち」と題された日本子ども未来展がメタバース内で開催されます。この展覧会は、全国の児童養護施設に通う子どもたちが描いた絵を展示し、視聴回数に応じて寄付を行うという革新的な試みです。
このプロジェクトは、株式会社リプロネクストの主催によるもので、児童養護施設の子どもたちに笑顔を届けることを目的としています。1300以上の全国の児童養護施設からおよそ30000人の子どもが参加しており、彼らの「僕と私のワクワクすること」をテーマにした絵画が、メタバース空間内に展示されます。
「日本子ども未来展」について
「日本子ども未来展」では、全国612の児童養護施設の子どもたちの作品が展示されます。これは、彼らに特有の視点や表現を多くの人に見てもらうための貴重な機会です。今回のメタバースでの開催は初めての試みで、デジタル空間を通じてより広範囲な閲覧が期待されます。また、閲覧された回数に応じて1回につき1円が寄付される仕組みも採用されており、集まった資金は「あしながサンタ」を通じて、子どもたちのクリスマスプレゼントに運用されます。
「あしながサンタ」は日本児童養護施設財団が運営するサイトで、寄付を通じて必要な物資を支援する活動が行われています。この時期に集まる寄付は、子どもたちが本当に欲しいクリスマスプレゼントに直接使われます。
メタバースの魅力、デザインと体験
今回の展覧会のメタバース空間は、3つの魅力的なエリアに分かれています。最初のエントランス空間は、可愛らしい外国風の子ども部屋です。部屋に配置されたスノードームを触れると、バーチャルパリへと移動します。エントランスから各展示へとつながる道筋があり、子どもたちの作品にアクセスしやすくなっています。
次に、ヨーロッパの美術館を模した空間では、ブルーを基調にした内装の中に、全国児童養護施設の子どもたちの作品が100点以上展示され、多彩な表現に触れることができます。
そして、衛星データを用いて制作された冬景色のパリが再現された空間も見逃せません。凱旋門を中心としたデジタルアートが広がり、リアルな冬の雰囲気を味わいながら、作品を楽しむことが可能です。
代表の思い
リプロネクストの代表取締役、藤田献児氏はこのプロジェクトに込めた思いを語ります。『日本子ども未来展inメタバースは、子どもたちの絵をもっと多くの人に見ていただくためのものです。ご覧いただくことで笑顔が生まれ、また寄付に繋がることを願っています。』
この新たな試みは、新卒メンバーが中心となり、フランスの人工衛星データを基にメタバース空間を構築するチャレンジでもあると言います。クリスマスが特別な日となるよう、生活の支援が広がる一助になればという希望も込められています。
最後に
「ちいさな画家たち」は、現地には行けない人々に向けて、レベルの高いアートを見るチャンスだけでなく、寄付を通じて子どもたちの未来を支えることもできます。メタバースという新しいアプローチを通じて、絵画を楽しみながら社会貢献に参加できるこの取り組みは、まさに新しい時代のケアの形と言えるでしょう。