発達障がい者向けIT業務体験が2025年に始動！社会貢献を目指す取り組み

発達障がい者向けIT業務体験が2025年にスタート

「ニューロダイバーシティマネジメント研究会」が発達障がい者を対象にしたIT業務体験プログラムの試験提供を行うことを決定しました。この活動は、2025年度にわたるもので、発達障がいの特性を活かした新たな就労機会の創出を目指しています。

2025年度の展望

同研究会は、高度なIT領域で発達障がい者が活躍できる道を切り開くために、2024年に設立されました。調査によると、発達障がいを持つ人々は全人口の約10%を占め、彼らの潜在能力を引き出すためには「特性と業務のマッチング」「特技を活かした業務設計」「柔軟な労働環境」という3つの要素が重要であることが明らかとなりました。

この研究結果を踏まえ、2025年には発達障がい者と企業が協力し、特性を活かした就労機会を創出する取り組みを行います。具体的には、以下の三つの活動が展開される予定です。

1. IT業務体験プログラムの提供

発達障がい者が企業でITに関する業務を体験する機会は、これまで限られていました。このため、特性を活かせる業務を見つけることが難しい現状にあります。その解決策として、数社が協力してIT業務を体験できるプログラムを提供します。2026年度には、採用を見据えたインターンシッププログラムの実施も視野に入れています。

実施予定企業

- アイディルートコンサルティング
- SCSK
- セブン銀行
- 電通総研
- 富士通
- 三井住友信託銀行

2. 人材輩出エコシステムの構築

発達障がい者の就労機会は大きく限られているため、実務経験を積むことが困難です。このため、IT分野において特性に対応した業務と柔軟な就労環境を整え、実務レベルに成長できるエコシステムを検討します。随伴して、マネージャー育成の仕組みを確立し、安定した能力発揮を支えるソリューションの開発も目指します。

検討予定企業

- 日揮パラレルテクノロジーズ
- パーソルダイバース
- 三井住友信託銀行

3. 啓発イベントの開催

発達障がい者が力を発揮するためには、社会全体の理解が不可欠です。そこで、発達障がい者の能力に関する認知を広めるイベントを行うことを目指します。この活動を通じて、企業におけるニューロダイバーシティの価値を浸透させ、発達障がい者やその支援者に新たな就労機会の可能性を伝えることが狙いです。

参加企業

- 研究会に参加する全ての企業が協力

この研究会の活動を通じて、発達障がい者がIT領域において企業の重要な戦力として活躍できる社会を目指しています。また、今後は様々な職務や産業分野での選択肢を広げ、能力を最大限に引き出せる環境を整えていく予定です。

このようにして、発達特性を活かし、社会全体の理解と包摂を促進することにより、共生社会の実現を目指す取り組みが本格化します。