約8割の既婚者がパートナーに不満を抱える実態調査の結果に迫る
ハイスペ男子総合研究所(以下ハイスペ総研)による最近の調査結果が注目を集めています。調査は2025年11月に行われ、全国の25~49歳の既婚男女724名(男性360名、女性364名)を対象に、パートナーへの不満に関する実態が探られました。
この調査によると、「パートナーへの不満がない」と答えた人は全体の18.8%にとどまり、実に約80%もの人が何らかの不満を抱えていることがわかりました。この結果は、特に年度末に離婚件数が増加する傾向があることや、年末年始に家庭内のさまざまな負担が増えることが影響していると考えられます。家事や育児、義実家との対応など、普段は見えにくい不満が顕在化する時期でもあるのです。
調査の特徴とパートナーへの不満の内容
不満の内容トップ3
調査結果によれば、不満の内容は主に以下の3つに集中しています。
1.
お金・家計 (230件)
2.
コミュニケーション (176件)
3.
家事分担 (161件)
このように、お金やコミュニケーション、家事育児が夫婦間の最大の不満要因となっていることが分かります。特に物価の高騰や共働きの増加が影響して、家計に関する不満が最も多くなっています。
子持ちと子なしの不満度の違い
また、子どもがいる夫婦の不満度は平均2.38点で、その中で「不満3点以上」と答えた人は51.5%にも達しました。一方、子どもがいない夫婦は平均1.89点で、不満3点以上は38.6%にすぎません。育児の負担が、子持ちの夫婦にとって大きな悩みとなっていることが示されています。
年代別の不満傾向
年代別に見ると、25~29歳では不満3点以上は25.0%に留まりますが、30~34歳では53.7%、45~49歳では53.4%となり、30代以降で不満が急増する傾向があります。これは、育児に加え仕事の責任が重くなり、ストレスが蓄積しやすい年齢層であるためでしょう。
婚姻期間と不満度
婚姻期間別の分析では、1~2年目のカップルが最も不満度が高く、新婚期に理想と現実のギャップが見えることで生じる不満が原因とされています。また、15年以上の婚姻期間を経たカップルでも52.1%が不満3点以上と回答しており、長年の結婚生活でも解決できていない問題が多いことを示しています。
具体的な“残念なパートナー”の行動
調査では、パートナーに対する具体的な不満も明らかになりました。よくあるエピソードとしては、相手が話を聞かずにスマホやテレビに夢中になる、感謝の言葉を言わない、家事を手伝うスタンスで主体的に動かない、感情的になって態度が変わる、金融感覚に差がある、などです。
こうした問題に対処するためには、高望みをしすぎず期待値を下げる、役割を明確に言葉で話し合う、友人や専門家に相談する、などの手法が有効であるとされています。特に、感情的に怒鳴るのではなく、冷静に自分の気持ちを伝えるコミュニケーションが結果的に良好な関係を築く助けになると立証されています。
所長のコメント
ハイスペ男子総研の所長、吉沢詩乃氏は、「パートナーへの不満は失敗を示すものではなく、見直しの機会である」と述べています。特に子育て中や30代以降は、仕事や家庭のバランスが難しくなる中、年末年始は普段とは異なる形での話し合いのチャンスです。何に困っているのか、どこで妥協できるのかを対話することが、より良い関係に繋がると強調しています。
夫婦は放置すれば自動的に関係が良くなるわけではありません。この調査を通じて、夫婦間のコミュニケーションを深め、「不満を共に話せる関係」を築くことの大切さが浮き彫りになりました。