自動車保険業界に革新もたらすテレマティクス基盤の採用

2015年5月、株式会社スマートドライブがアクサダイレクトとの業務提携を発表し、業界初の試みとしてインテル製のテレマティクス向けサービス・プラットフォームを採用することを明らかにしました。これにより、テレマティクスサービスの質が向上し、保険業界の革新が期待されています。

テレマティクスとは何か？

まず、テレマティクスという言葉は、通信（テレコミュニケーション）と情報工学（インフォマティクス）を組み合わせた造語です。主に自動車や輸送車両に関連するサービス提供に利用されており、リアルタイムデータの収集と分析により、運転行動の改善や事故防止に寄与します。

スマートドライブの挑戦

株式会社スマートドライブは、2013年に設立されたスタートアップ企業で、自動車のOBD-II（オンボード診断装置）を活用し、ビッグデータによる交通問題の解決に挑んでいます。特に、渋滞緩和や事故防止という緊急の社会課題に真剣に取り組んでいます。これまでに多くの社会的評価を得ることにも成功し、総務省の支援も受けています。

インテルとの協力

今後、スマートドライブはインテルのプロセッサーやテクノロジーを用いた新たな車載機器を導入し、多様なテレマティクスサービスの展開を見込んでいます。CEOの北川烈氏は、「テレマティクスデータの応用範囲は非常に広く、我々の目標は適切なデータの収集・分析を行い、利用者に還元することです」と述べています。彼によると、インテルのパートナーシップは、このビジョンを実現する上での大きな力になるとのことです。

アクサダイレクトとの関係

アクサダイレクトは、グローバル保険グループAXAの一員として、個人向け自動車保険事業を推進しています。最近の発表によれば、同社の保有契約件数は102万件を超え、好調な業績を維持しています。今後はアクサダイレクトの自動車保険事業とスマートドライブのテレマティクスサービスを組み合わせ、企業価値の向上を目指すとしています。アクサダイレクトのCMOである二見直樹氏は、「お客様の安全運転促進や事故防止の新たな商品の提供に向けて、迅速に進めていく」と意気込みを示しています。