メタン削減PJ開始
2023-03-22 11:00:02

フィリピン大学との水稲栽培メタン削減プロジェクトが始動

フィリピン大学とのメタンガス削減プロジェクト



フィリピン大学と協力して、水稲栽培におけるメタンガス削減プロジェクトが始まりました。この取り組みは、同国の農業から発生する温室効果ガス(GHG)の排出を抑え、持続可能な農業を推進することが目的です。

プロジェクト背景


フィリピンでは、農業活動から毎年約6,000万トンのGHGが排出されています。2023年から2030年までに75%の削減を目指す中、Green Carbonはフィリピン大学の助教授、パトリック・ロカモラ氏と連携し、水稲栽培でのメタンガス削減を試みています。

最初のステップとして、基準値測定が行われ、チャンバー方式を用いてメタンガスの計測が実施されました。その後、間断灌水(AWD)と呼ばれる水管理手法を導入し、その効果を検証します。次なるステップとして、得られたデータを基にカーボンクレジットの創出が進められる予定です。このプロジェクトでは、*³CDM方法論の準拠に基づいて、メタン排出削減を計測します。

フィリピン全体における潜在的な影響


フィリピンには約481万ヘクタールの水田があります。この全ての水田に間断灌水を適用した場合、CO2削減量は約2,405万トンに達する可能性があります。これによりカーボンクレジットを換算すると、約240億円の経済価値を生み出すことができます。

新たな収益源の創出に向けて


フィリピンでは、稲作が主要作物の一つであり、大変重要な農業活動とされています。しかし、稲作の単独の収益では十分な生活ができない農家も多く存在します。これに対して、Green Carbonは水田のメタンガス削減を通じてカーボンクレジットを創出し、農家に新たな収益源を提供しようとしています。これにより、メタンガス削減だけでなく、農家にとっての経済的メリットも得られるのです。

基礎実験を経て、ブラカン州との協力で1,000ヘクタールの実証が行われ、さらに他の州とも連携し10,000ヘクタールへと拡大していく計画です。2030年までには、稲作からの2,000万トンのCO2削減を目指しています。

さらなる取り組み


水稲栽培だけでなく、Green Carbonは並行して、植林やマングローブの保護、カーボンファーミング、肥料削減、バイオ炭プロジェクトなども推進しています。創出されたカーボンクレジットは、ボランタリークレジットとして販売され、さらなる環境保護活動に資金を提供することを目指しています。

このプロジェクトは、サステナブルな農業の実現と共に、フィリピン経済にも寄与し、農家の生活向上に貢献することを目指しています。これからの展開に期待が寄せられています。

会社情報

会社名
Green Carbon株式会社
住所
東京都港区赤坂5-2-33IsaI AKASAKA 607
電話番号
080-7307-8597

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