アニマラート始動
2025-03-03 10:40:35

日産が推進する動物事故防止プロジェクト「アニマラート」始動

近年、交通事故における動物との接触が増加している中、日産自動車の新しい試み「NISSAN ANIMALERT(アニマラート)」が注目を浴びています。これは、特に鹿児島県の奄美大島に住む日本固有のアマミノクロウサギを保護するために開発されたプロジェクトです。3月3日の「世界野生生物の日」に発表されたこのプロジェクトは、歩行者へのクルマの接近を知らせる技術を応用し、動物に対してもアラートを発する装置を導入しています。

プロジェクトでは、日産自動車をはじめ、奄美市、環境省、岡山理科大学などの協力を得て、産官学が一丸となって実施されています。特にアマミノクロウサギは絶滅危惧種に指定されており、その殺傷事故はここ数年で増加傾向にあります。環境省の調査では、2023年には堪えられないほどの147件のロードキルが確認され、その深刻な現状からこのプロジェクトが立ち上がりました。

日産自動車は、以前より「#猫バンバン」運動など動物保護に関する取り組みを行ってきました。新たに導入される接近通報音技術は、一般的には人間のために設計されたものでしたが、今回のプロジェクトではそれを動物向けに適用。音の周波数を調整し、アマミノクロウサギにとって有効な音を発信する仕組みを実現しています。これにより、クルマが近づくつど、アマミノクロウサギが逃げるように促され、危険な接触を防ぐことが期待されています。

現在、奄美大島において、日産サクラという実証実験専用の電気自動車で実施された走行実験も始まっています。この実験では、音を発する周波数がアマミノクロウサギに対して有効であるかを確認するため、実際の走行データが集められています。奄美大島の自然環境に配慮しながら、実験が進められたことも重要なポイントです。

日産の音振開発グループは、動物の特性を考慮に入れた音の特性分析を行い、設置型実験を通じて実際に動物が音を感知するかどうかをテストしました。実験結果によれば、ある周波数の音を発信した際に、アマミノクロウサギがその場から逃げ出す反応が確認されています。これにより、日産の技術が確かな成果を上げていることが示唆されています。

「アニマラート」プロジェクトの成功は、アマミノクロウサギの保護だけにとどまらず、日本各地で発生している動物の交通事故の削減にも寄与することが目指されています。日産自動車は、全国的なロードキル問題への解決策を提供し、クルマと動物が共存できる社会の実現を目指しています。これにより、動物たちの命を守るだけでなく、ドライバーの安全を確保することにも繋がるのです。

このプロジェクトには、IMALU氏がナレーターとして参加しており、彼自身も奄美大島での生活をスタートさせ、動物保護活動に積極的に参加しています。プロジェクトの広報活動を通じて、多くの人々へ動物との共存の大切さが伝わることが期待されています。日産の「NISSAN ANIMALERT」は、未来に向けた新たな一歩となることでしょう。


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会社情報

会社名
日産自動車株式会社 
住所
神奈川県横浜市西区高島一丁目1番1号
電話番号
045-523-5523

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