JFE条鋼、AIシステムの導入で業務を効率化
国内の鉄鋼大手、JFE条鋼株式会社は、AI技術を活用した個数検査システム『カミナシ CountAI』を導入しました。このシステムによって、鋼材の出荷時に必要な員数確認の作業時間が約1/10に短縮され、作業員の働きやすさが劇的に改善されました。
JFE条鋼とは
JFE条鋼は広範な業務を執り行う鉄鋼メーカーで、建築、土木、機械、船舶、車両など、さまざまな分野において利用される鉄鋼製品を製造しています。再生・リサイクルを通じて資源循環型社会の推進に力を入れ、時代に合わせた生産体制の整備に取り組んでいます。
特に同社の豊平製造所では、異形棒鋼という鋼材が生産され、これを出荷する際には1日に数百束の確認作業が行われます。それが今回の『カミナシ CountAI』導入によって効率化されました。
作業環境の改善
従来、作業員は地面に置かれた鋼材を目視で数えるために長時間屈んだり、疲労が蓄積する苦痛な作業を強いられていました。しかし、『カミナシ CountAI』導入後は、画像認識AIによる自動カウントが実現し、作業時間が驚くほど短縮されています。具体的には、1束の確認にかかっていた時間が数分から十数秒にまで削減され、作業員の身体的負担は大幅に軽減されました。
迅速な顧客対応
また、出荷時の員数確認が自動でクラウドに記録されるため、出荷後の顧客からの問い合わせにも迅速に対応できるようになりました。以前は、出荷数の確認に手間がかかり、在庫との照合や口頭確認をする必要がありましたが、AIの導入によりこのプロセスがスムーズに。
これにより、顧客との信頼関係も深まり、品質保証の体制も一層強化されることでしょう。
今後の展開
JFE条鋼は今後、『カミナシ CountAI』を出荷時だけでなく、製造過程でも活用していく方針です。現場での課題解決を図りつつ、さらなる業務の効率化を目指す考えです。
『カミナシ CountAI』とは
『カミナシ CountAI』は、スマートフォンやタブレットで撮影した画像からAIが自動的に個数をカウントする革新的なサービスです。これにより、従来の目視確認の負担を大幅に軽減することが可能となります。
結論
JFE条鋼が導入したAIシステムは、作業の効率を飛躍的に向上させ、作業員の負担を軽減するだけでなく、顧客対応の迅速化を図る重要な施策として注目されています。今後のさらなる展開にも期待が寄せられています。