環境経営の最前線を見る!エコビジネスカンファレンス参加レポート
2023年9月10日、株式会社宣伝会議が主催する「環境ビジネスカンファレンス」が東京・南青山で開催され、多くの参加者が集いました。本カンファレンスは、2026年度に導入されるGX-ETS(CO2排出量取引制度義務化)やISSBによるサプライチェーンのCO2排出量の開示義務化に関連する最新の動向について議論されました。
多様な参加者が集結
イベントには、リアルとオンラインで合わせて376人が参加。特にGX-ETSについての関心は高く、経済産業省の斎藤大気氏が制度の詳細を解説し、参加者は熱心に耳を傾けました。斎藤氏は、GX-ETSが企業に与える影響や具体的な施策について分かりやすく説明し、質疑応答を通じて参加者との対話も行いました。
ISSB情報開示の重要性に関する講演では、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパンの野村祐吾氏が登壇し、第三者保証の取得に関する有用性を述べました。ISSB開示の義務化は、企業がどのようにサステナビリティに取り組むかを示す重要な指標となるため、参加者にとっても価値のあるトピックだったと言えるでしょう。
サステナブル経営の実践
さらに、カンファレンスでは日本マクドナルドから牧陽子氏が登場し、同社のサステナブル経営に関する取り組みについて発表しました。牧氏は、自社のソーシャルインパクト部の活動を通じて、企業がどのように社会に貢献しているのかを紹介し、多くの参加者がその模範を学ぶ機会となりました。その後は、名刺交換の場も設けられ、参加者同士の交流が深まる時間となりました。
主要講演コンテンツの紹介
カンファレンスでは、以下のような多様な講演が行われました。
- - 「我が国のGX政策と排出量取引制度について」経済産業省GXグループ環境政策課 斎藤大気 氏
- - 「2026年問題の先にある2030年の崖~電力脱炭素を見据えた環境経営~」株式会社JERA Cross新谷 謙太 氏
- - 「サステナビリティ&インパクト」日本マクドナルド株式会社牧陽子 氏
- - 「ISSB開示への対応に向けて~第三者保証取得の重要性~」ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン野村祐吾 氏
- - 「業界初『高圧 & 低圧向け DCリンクモジュール式蓄電ソリューション』」Sigenergy Japan金 ユロン 氏
- - 「トランプ政権と世界エネルギー・環境危機:日本の進路は?」田中 伸男氏
これらの講演は、参加者が現在の環境経営のトレンドを理解し、将来の戦略を考える上での手助けとなりました。
環境ビジネスカンファレンスの目的
このカンファレンスは、環境ビジネスを取り巻くさまざまなテーマについて議論し、最新の情報を発信することを目的としています。脱炭素政策から環境経営、カーボンクレジットやPPA(電力購入契約)、系統用蓄電池など、多岐にわたるテーマが扱われ、業界のキーパーソンが集まる貴重な場となっています。
環境ビジネスオンラインを通じて、参加者が得た知見をシェアし、新たなネットワークを築く手助けをすることも重要な役割です。
宣伝会議について
株式会社宣伝会議は、1954年に創刊された月刊『宣伝会議』を皮切りに、出版や教育、アワード、コンサルティングなど幅広い事業を展開しています。専門誌やWebメディア「AdverTimes.」を通じて、マーケティングやクリエイティブ、環境に関する最新情報を発信し、次世代の人材育成にも注力しています。