朝日新聞社のウェブサイトリニューアル
株式会社朝日新聞社は、自社のコーポレートサイトのウェブアクセシビリティを高めるために、大規模なリニューアルを行いました。このプロジェクトは、朝日新聞グループに属するソフトウェア開発企業、アルファサード株式会社との協力によって実現しました。
ウェブアクセシビリティの重要性
ウェブアクセシビリティは、すべての人が年齢や障害を問わず、ウェブサイト上の情報やサービスにアクセスできることを指します。この概念が重要視される背景には、インターネットが私たちの日常生活において必要不可欠なインフラになっていることがあります。
今回のリニューアルでは、国際的なガイドライン「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2」の「A」「AA」基準に準拠することを目指しました。具体的な改修内容として、サイトのデザインを見直し、音声読み上げ機能に対応するための画像に代替テキストを追加しました。
アクセシビリティ向上の法律背景
特に、2024年4月に施行された改正障害者差別解消法により、民間事業者にはウェブサイトのアクセシビリティを向上させる努力が求められるようになりました。障害を持つ人々からの要望があった場合には、「合理的配慮」を行うことが義務化されています。
新たな情報提供の試み
朝日新聞社のコーポレートサイトでは、既にいくつかのサポート機能が導入されています。2024年1月には、難解な表現をよりシンプルな「やさしい日本語」に変換する機能や、自動でふりがなを付ける「伝えるウェブ」といったサービスが実装され、ユーザーへの情報提供の幅を広げています。これらの施策は、すべての人がより理解しやすい情報にアクセスできるようにするためのものです。
朝日新聞グループの理念
朝日新聞グループは、2029年の創刊150年に向け、「つながれば、見えてくる」というパーパスを掲げており、これは人々が情報にアクセスしやすい社会の実現を目指すものです。また、国連が提唱する「誰一人取り残さない」とのSDGs(持続可能な開発目標)にも共鳴しています。
今後は、朝日新聞グループ全体のウェブサイトに対し、順次ウェブアクセシビリティの方針を適用していく予定です。この取り組みは、情報にアクセスできる環境を整えるために欠かせません。
アルファサード株式会社について
アルファサードは2003年に設立されたソフトウェア開発会社で、ウェブアクセシビリティを重視したサービスを展開しています。特に、「やさしい日本語」の作成支援において高い専門性を誇ります。朝日新聞社のグループ企業「朝日インタラクティブ」は、2024年1月に全株式を取得し、グループの一員として、新たなサービスやコンテンツを提供していく姿勢を打ち出しています。
以上の取り組みを通じて、朝日新聞社は情報提供の平等を重視し、より多くの人々に使いやすいウェブサイトを目指しています。