チェーホフの新たな楽しみ
2025-11-06 19:22:33

クスリと笑える!土田英生が贈るチェーホフ作品の新解釈

まつもと市民芸術館プロデュース『チェーホフを待ちながら』が開幕!



2025年11月6日、長野県松本市のまつもと市民芸術館 小ホールにおいて、土田英生(劇団「MONO」主宰)による新たなチェーホフ作品の解釈『チェーホフを待ちながら』が開幕しました。初日前日に行われたゲネプロの様子をレポートします。

作品の概要



本作は、ロシアの劇作家アントン・チェーホフが愛した喜劇の一幕、ヴォードビルを大胆に潤色した作品です。チェーホフといえば、彼の作品には無口な人々の会話や、誰とも交わらない意味深なやりとりが特徴です。その“何も起こらない”という形容詞がつく独自の表現が、笑いを生む魅力になっています。今回の作品も、広場に集まる5人の男女から始まる会話劇となっています。

ストーリー展開



作品の冒頭、5人は雇われた男を待っているが、空気はどこかギスギスしています。そんな中、現れた男は「ゴドー」と名乗ります。5人が待っていたのは本物の「アントン・チェーホフ」であったことが判明し、彼らは「チェーホフなりきり」状態に入ります。そして、チェーホフの初期作品『熊』『煙草の害について』『結婚申込』『余儀なく悲劇役者』が新解釈で、上手く混ざり合いながら展開されていきます。

日常に近い新たなエピソード



作品ではチェーホフの基本的な設定や大筋を踏まえつつも、日常的なエピソードにアレンジされています。たとえば『結婚申込』の口論の場面は、隣家との柿の木に関するトラブルに改変され、観客に親しみやすさを感じさせます。ゲネプロ中にも笑い声が聞かれ、この新しい解釈の魅力が伝わってきました。

演技者たちの魅力



また、山内圭哉による一人芝居も素晴らしく、彼は講演中、話が脱線しながらも恐妻の愚痴に変わっていく様子を見事に演じました。ステージの中央から動かずに表現したその演技力に、観客は釘付けになっていました。同じく、千葉雅子と武居卓が演じる恋の駆け引きともどかしさも、観客に笑いをもたらしました。

全体で見ると、異なるエピソードながらも、笑いの中に人々の本質がしっかりと描かれています。もともと珍しい作品として知られるチェーホフが、土田の手によって大衆に受け入れやすい形で再生され、クセになる魅力が引き出されています。

公演情報



この『チェーホフを待ちながら』は、2025年11月6日から9日までは松本市で、その後11月12日から16日までKAAT神奈川芸術劇場でも上演されます。チケットは現在発売中で、観客の心をつかむこと間違いなしの作品です。

ぜひ劇場で、新たなチェーホフの笑いを体感してみてください!


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会社情報

会社名
株式会社キョードーメディアス
住所
東京都港区南青山5-2-1NBFアライアンス4階
電話番号
03-3407-8105

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