未来に向かう新たな命、カリフォルニアアシカの赤ちゃん誕生
2025年6月5日、和歌山県白浜町に位置するアドベンチャーワールドにおいて、カリフォルニアアシカのメスの赤ちゃんが誕生しました。これは2006年以来、実に18年ぶりの出来事です。赤ちゃんは現在、母親と寄り添いながら過ごし、授乳行動を見せています。ゆっくりと水に慣れ、泳ぎ始める姿も確認されており、来園者たちの目を楽しませています。
誕生の経緯と親たちの紹介
今回誕生した赤ちゃんは、6月5日に体重5.3kgで生まれました。母親は2017年6月18日生まれで、海の中道海浜公園から2021年にアドベンチャーワールドに来园。また、父親は2011年6月21日生まれで、東京都の恩賜上野動物園からブリーディングローン制度を経て来ました。現在、アドベンチャーワールドではカリフォルニアアシカを8頭飼育しており、雌雄ともに健やかに過ごしています。
この誕生に至るまでには、多くの挑戦と試行錯誤が伴いました。カリフォルニアアシカのメスが発情するのは一年間で数日間だけで、その限られた期間にオスを受け入れる必要があります。これにより、繁殖のタイミングを見極めることは非常に難しい作業です。過去には発情の兆候を見逃し、繁殖の機会を逃すこともありましたが、ホルモン検査や行動観察を通じて挑戦を続け、ついに成功を収めました。
成長を見守る展示
現在、観客は赤ちゃんアシカの成長をアニマルランドの横プールにて観察できます。子育てに奮闘する母親を温かく見守りながら、さらなる成長を期待しています。この誕生は、アニマルランドの展示だけでなく、動物たちの保護活動にもつながっています。
カリフォルニアアシカの特徴
カリフォルニアアシカは食肉目アシカ科に属し、学名は『Zalophus californianus』です。彼らは主に北アメリカの西岸、特にカリフォルニアの沿岸地域に生息し、食性は主に魚類やイカを中心に構成されています。メスは3-4歳、オスは6-8歳で性成熟を迎え、寿命は20〜30年と言われています。成長したオスは特に大きな頭部と突き出た顎が特徴で、体重は最大で300kgにも達します。
今後の展望
今後もアドベンチャーワールドは、赤ちゃんアシカが健やかに成長できるよう観察とサポートを続けていく方針です。この経過を通じて、カリフォルニアアシカをはじめとする多くの動物が健やかに暮らせる未来を築いていくことが目指されています。
このような活動は、アドベンチャーワールド全体の「SDGs宣言・パークポリシー」にも貢献しています。「いのちの美しさに気づく場所」として、すべての生命が繋がる豊かな未来の地球を目指し続けているのです。私たちもその一環として、動物たちとの距離を縮め、環境保護に貢献していきましょう。