電通総研、次世代ID管理プラットフォーム「VeCrea」を発表
電通総研が2026年3月5日から本格提供を開始する認証・認可プラットフォーム「VeCrea(ヴィクレア)」。この新しいサービスは、複数のID基盤を安全かつ効率的に統合することを目的としています。デジタル社会の進化に伴い、企業が保有するユーザー情報の管理はますます重要となっており、「VeCrea」はそのニーズに応える最適なソリューションです。
ユーザー主権型ID管理の新たな時代へ
「VeCrea」は、ユーザーが自身の情報を主体的に管理できる環境を提供します。このプラットフォームの特徴の一つは、デジタル証明書(VC:Verifiable Credentials)を用いた高度なID管理の実現です。企業は、自社のニーズや活用段階に応じて、柔軟に最適なID管理方式を選ぶことができます。また、これにより従来の名寄せ工程が大幅に削減され、移行リスクや導入スピードの向上といったメリットも得られます。
電通総研の取り組みと背景
近年の生成AIの普及やデータ連携の高度化に伴い、ID情報の適正な管理が求められています。企業内には複数のID基盤(IdP)が存在し、情報が散在していることがリスクを生んでいます。電通総研は2022年よりこの課題に取り組み、生成したVCの発行・管理・検証を行うソリューションを開発。2025年からは実運用に耐えうる機能性・信頼性を検証するため、共創型PoCを実施しました。
「VeCrea」の特長
1.
ユーザー主権型ID管理:
ユーザーが保持する情報に基づき、本人確認を行います。これによりデータの突合作業を不要にし、名寄せ工程を削減します。
2.
既存IdPの最小限の改修:
大規模なシステム改修を必要とせず、複数のIdPのハブとして機能。ユーザーが一度の認証で複数サービスを利用できる環境を提供します。
3.
プライバシー保護とセキュリティ強化:
必要最小限の情報のみを共有する「選択的開示」に対応し、企業側に個人情報DBを持たせず、漏洩リスクも軽減します。
PoCでのユースケース検証
共創型PoCでは、金融、モビリティ、教育などの分野でのユースケースが検証されました。具体的には、金融・決済領域における本人確認や、レンタカーでの本人確認効率化、教育分野での資格証明などがあります。これらの実証を通じて、「VeCrea」は様々な業界において安全な情報連携を実現できることが示されました。
今後の展開
電通総研は「VeCrea」を活用し、AIエージェントに権限を委任する決済機能の開発を目指しています。また、SaaSとして提供し、様々な業界での相互運用性の確保を進める計画です。「VeCrea」は、デジタル社会における信頼性の向上を目指し、企業やユーザーにとっての新たな価値を提供する重要な役割を果たします。
まとめ
電通総研の「VeCrea」は、企業が抱えるID管理の課題に対する効果的なソリューションです。ユーザー主権型のアプローチにより、これまでのID統合の常識を覆す新しい時代の到来を感じさせます。これからのデジタル社会において、信頼性のある情報管理基盤として、その活躍が期待されます。