女子サッカーの未来を切り開く!
2023年3月8日は「JFA女子サッカーデー」です。この日に際し、一般社団法人日本フットサルトップリーグ(女子Fリーグ)の中田久美理事、鈴木万紀子理事、そして立川アスレティックFCレディースの藤田実桜選手の3人が、フェアで輝ける社会と夢に向かってチャレンジすることの意義について対談を行いました。彼女たちの経験や思いを通じて、今後の女子サッカーの在り方や明るい未来を考えてみたいと思います。
理想的な環境への挑戦
鈴木理事は、自身のキャリアの中で体験した環境の改善について振り返りました。彼女は大学時代にボート部の女子部員として活動していた際、過酷な環境でも文句を言わずに努力を重ねる重要性を実感したと語ります。チームが成績を上げるにつれて環境が改善され、卒業時には女子専用の浴室が設けられました。この経験から、努力が新たな環境を創出する道筋となることを教えてくれます。
藤田選手も同様に、プロとしての舞台が限られている日本において、働きながらフットサルに挑む日々を送っています。彼女は、自身の環境に疑問を抱きつつも、試行錯誤しながら挑戦を続けています。工作環境と競技活動の両立に苦労しながらも、ようやく自身のスタイルを確立しつつあると述べています。
中田理事は、現役時代には単に夢を追い続ける姿勢で努力してきたこと、そして現役引退後の不安から、選手たちに自立と発信力を求めてきたことを明かしました。彼女は、プロとして戦う選手たちの姿に触れ、自身が何かをしなければならないという強い意識を持つようになったと言います。
ジェンダーに影響されるキャリア
この対談では、男女の性差がキャリアに与える影響も話題になりました。鈴木理事は、女性がキャリアを築く際に結婚や出産が障壁となることが多いと述べ、これからの社会には女性が安心して成長できる環境整備が必要だと強調しました。結果として、女性がキャリアを持ちながら母親としての役割も果たすためには、制度改革が求められています。
藤田選手も、「女子選手がプレーする環境に差があることを実感している」と語り、男子チームの方が多くの支援を受ける一方、女子チームがあくまでフットサルの環境を選ぶ必要がある現実に寂しさを感じていると述べました。
また、中田理事は女性指導者の少なさや、その厳しい環境下で新しいスタイルを確立する重要性を強調しました。彼女は、荒木選手がロールモデルとなり、それに続くママ選手たちが増えていくことを願っています。
フェアな社会を目指して
「女性が輝ける社会を作るためには、配慮と雰囲気作りが重要だ」という中田理事の言葉が印象的でした。理事や選手たちが自らの経験を通じて学んだことは、多くの人々にとって貴重なメッセージです。彼女たちの挑戦によって、今後の女子サッカーはますます充実し、多くの女性が自由に夢を追いかけることのできる社会が築かれることを期待せずにはいられません。次回は「もっと女性にプレーしてもらうにはどうしたらいいか?」というテーマで続きます。