突然の電話にご注意!
最近、警察官を名乗る特殊詐欺が急増しています。この手口は捜査を名目に現金を騙し取るもので、警察庁によると、被害額は2024年に371億円に達し、前年比で614.8%も増加しているとのことです。特に被害者の年齢層は30代から50代に集中しており、その脅威は年々高まっています。
スプーフィング技術の悪用
特殊詐欺の中で特に目立つのが、「スプーフィング」と呼ばれる手口です。これは発信者番号を偽装し、実在する警察署の番号を使って電話をかけるというものです。トビラシステムズの調査によれば、「警視庁新宿警察署」と同じ番号からの着信が、最も多い日には約200件も確認されたそうです。こうした巧妙な方法での詐欺が進行する中で、私たちも警戒心を持たなければなりません。
国際電話番号を利用した詐欺
さらに驚くべきことに、最近では国際電話を利用した特殊詐欺も増加しており、電話番号の末尾に「0110」を使うなどして、国内の警察署に成り済ます手口が増えています。2024年6月から12月までの間に、こうした国際電話からの着信件数はなんと200倍に増えたとされています。
携帯電話への詐欺電話も拡大
また、警察庁の発表によると、携帯電話を対象とした詐欺電話も増加し、特にメッセージアプリへの誘導が多くみられています。電話内で「事情聴取」を理由にビデオ通話を求められるケースが多発しており、2024年における携帯電話に対する詐欺電話の割合は前年から約30%増加しています。このように、詐欺の手法は多様化し、名目も巧妙化しています。
実録音声の公開と対策の必要性
トビラシステムズは、詐欺の手口をより理解してもらうために、実際の詐欺電話音声を公開しています。これにより、被害に遭うことを事前に防ぐための知識を得ることができます。また、警察官を名乗る者からの電話で「お金」や「キャッシュカード」の話が出た場合、必ず詐欺を疑い、電話を切ることが大切です。
私たちにできる対策
警察官がメッセージアプリやSNSで連絡を取ることはありません。このような連絡が来た場合は、慎重に対応する必要があります。なお、不審に思った場合は、すぐに電話を切り、信頼できる人や最寄りの警察署に相談してください。また、特に推奨されているのが国際電話着信拒否サービスを活用することです。固定電話の利用者は、国際電話不取扱受付センターへ申し込むことで対策が可能ですし、携帯電話には専用アプリを活用することが効果的です。
トビラシステムズの取り組み
トビラシステムズは、情報をもとに構築した「迷惑情報データベース」を使用し、詐欺電話の精度を高めるサービスを提供しています。最近では、国際電話を一括で警告・拒否する機能を持つアプリ「トビラフォンモバイル」が注目を集めています。これにより、多くの利用者が詐欺から守られる手助けをしています。
私たち一人一人が警戒し、正しい情報を持つことで、特殊詐欺の被害を未然に防ぐことができるのです。今後も、詐欺の手口についての情報収集を続け、常に最新の対策を講じていきましょう。