JR九州ホテルズとEdeyansが清掃業務をデジタル化、効率向上を図る
JR九州ホテルズアンドリゾーツ株式会社が、株式会社Edeyansのハウスキーピング・オペレーティング・システム「Jtas」を導入し、客室清掃業務の総合的なデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進します。本取り組みは、宿泊業界におけるサービスの質を向上させるとともに、業務の効率化を目指しています。
Jtas導入の背景
Edeyansは、「世界中の宿泊を支え、感動を生む。」という理念のもと、テクノロジーを活用して客室清掃の生産性向上と労働環境の改善を目指しています。彼らは2021年にホテル清掃業に参入し、SaaS事業として「Jtas」の開発を進めてきました。
最近、インバウンド需要の高まりとともに、ホテルのハウスキーピング業務においては人手不足や業務効率の問題が深刻化しています。特にホテルと清掃会社間のコミュニケーションが紙ベースで行われている現状では、業務の合理化が求められていました。
このような背景の中、JR九州ホテルズアンドリゾーツとEdeyansは協力し、ゲストに対して高品質なサービスを持続的に提供するため、客室清掃に関するDXを推進することになりました。
Jtas導入前の課題
Jtas導入の前、両社は以下のような課題に直面していました。
- - 清掃指示書の作成に多くの時間がかかり、スタッフの負担が大きい。
- - 手書きやエクセルでのミスが多く、清掃指示の伝達ミスが発生。
- - 清掃会社とのコミュニケーションが煩雑で、認識の齟齬が起こる。
- - 清掃中に異常が発生し、対応が遅れることがあった。
- - 遺失物管理が非効率で、確認業務が手間を要していた。
- - データの蓄積と可視化が困難で、清掃品質管理が難しかった。
Jtas導入により期待される効果
Jtasの導入により、いくつかの革新が期待されています。
- - PMSとの連携により、清掃指示書作成時間がほぼゼロに。
- - 自動で清掃指示を生成することで、誤記入のリスクが軽減。
- - コミュニケーションがデジタルで一元管理され、生産性が向上。
- - 客室清掃のデータ分析が可能となり、業務効率の改善が図れる。
- - AIを活用した遺失物管理により、業務が大幅に効率化。
Jtasの概要
Jtasは、ホテル客室清掃に特化したSaaS型のDXプラットフォームです。スマートフォンやタブレット、PCから利用でき、業務のデジタル化を進めることができます。Jtasの特徴は、PMSとの連携によって業務を非効率な紙ベースからデジタルに置き換え、清掃指示書や日報作成作業を効率化します。
さらに、全ての清掃に関するコミュニケーションをデジタルで管理し、予定の変更等に対する通知や履歴の確認が簡単に行えるようになります。AI技術を利用して、清掃実績データを分析し、個々の業務傾向を明らかにすることで、清掃品質を向上させる仕組みも整っています。
最後に
JR九州ホテルズアンドリゾーツとEdeyansの協業によるJtas導入は、宿泊業界におけるサービス向上の新たな一歩です。清掃業務のDXは、ただの効率化だけでなく、ゲストにとっての満足度向上にも繋がることでしょう。今後、全国展開を見据えたこの取り組みに、業界全体が注目しています。