外国人留学生採用の拡大傾向、来年度は4社に1社が採用予定

外国人留学生採用の現状

株式会社ディスコが実施した調査によると、外国人留学生の採用が年々拡大していることが明らかになりました。調査は2011年8月に行われ、全国の主要企業16,929社を対象にしています。966社が回答を寄せ、今年度の外国人留学生採用状況と翌年度の見込みについて分析しました。

今年度の実績と来年度の見込み

2011年度（2011年4月～2012年3月入社）の外国人留学生を採用した企業の割合は、13.1％でした。一方、来年度（2012年4月～2013年3月入社）の見込みでは、この割合が24.5％に達すると予想されています。これは、おおよそ4社に1社が外国人留学生を採用する意向を示していることを表しています。

海外拠点の影響

外国人留学生の採用割合を企業の海外拠点の有無で比較してみると、海外拠点を持つ企業では今年度の採用実績が23.6％だったのに対し、来年度の見込みは41.9％にまで上昇しています。また、海外拠点がない企業でも採用割合が6.4％から13.4％に増加する見込みです。これにより、いずれの企業も外国人留学生の採用を強化していることが分かります。

社内への好影響

外国人留学生を過去に採用した企業を対象に、社内への影響についても調査が行われました。その結果、「日本人社員への刺激・社内への活性化」と回答した企業が66.8％に達し、前年から5.6ポイントの増加が見られました。この結果は、外国人留学生が企業文化や職場の雰囲気にポジティブな影響を与えていることを示しています。

募集・採用枠の実態

2012年度に外国人留学生を採用予定の企業の78.5％は、国内の日本人学生と同じ枠で募集・採用しています。この傾向は、従業員規模が大きくなるほど強まることがわかりました。一方で、日本人学生とは別に枠を設けている企業は全体で8.0％、従業員1,000人以上の大手企業では4.7％にとどまっています。

まとめ

今回の調査から、外国人留学生の採用が一層活発化していることが明確となりました。すでに多くの企業で採用が進んでおり、来年度はさらに多くの企業が外国人留学生を受け入れる見込みです。また、社内の活性化を促すなど、外国人の採用によって期待される効果も大きいことが示されています。今後の動向に注目が集まります。