企業と生活者の距離
2021-05-26 14:02:17
生活者が求める企業コミュニケーションの進化とその実態
生活者が求める企業コミュニケーションの進化とその実態
企業と生活者間のコミュニケーションは、時代とともに大きく変化してきました。直売店や電話などの従来の手段から、1990年代にインターネットの普及が進むと、電子メールやWebサイト、さらに近年ではSNSやスマートフォンアプリなど、私たちが利用できるツールは多様化しています。最近の調査では、生活者が企業に求めるコミュニケーション方法について、より具体的な実態が明らかになりました。
調査の背景と概要
株式会社エイジアによる調査は、1,110人の全国生活者を対象に実施されました。調査方法は、GMOリサーチのモニターを利用したインターネットリサーチで、2021年4月20日から21日の2日間にわたり行われました。結果を解析することで、企業と生活者の最適なコミュニケーション方法はどんなものなのかを検討しています。
企業からの情報収集手段
調査結果によると、生活者が企業の情報を得るための最も効果的な手段として、「企業のWebサイト」が48%、次いで「メールマガジン」が47%という結果が出ました。一方で、ソーシャルメディアを通じて情報を得ると答えた人はわずか20%に過ぎませんでした。このデータからも、SNSの利用者が増加している現状にもかかわらず、生活者は依然としてWebサイトやメールマガジンを重視していることがうかがえます。
特に、20代では企業の公式SNS、Webサイト、スマホアプリからの情報受信が人気ですが、30代以降の世代では、従来の手段に戻る傾向が見られました。このことは、生活者の世代によって求める情報収集の手段に明確な傾向があることを示しています。
意志を企業に伝える方法
次に、生活者が自らの意見を企業に伝えるための手段について尋ねたところ、55%が「企業の問い合わせフォームや代表メールアドレスに連絡する」を選びました。ついで41%が「企業の問い合わせ窓口に電話」と回答しましたが、リアルイベントへの参加は低調で、わずか10%という結果になりました。これは、ダイレクトに意見を伝えることを重視する傾向が強いことを物語っています。
企業とのつながり方
企業と何でつながりたいかを尋ねた結果、最も多くの人が選んだのは「メールマガジン」で39%でした。SNSは17%と依然として低い結果です。このことは、企業が生活者との関係性を構築するために、メールマガジンが重要な役割を果たしていることを示唆しています。また、20代では「公式SNSのフォロー」が人気ですが、年齢が上がるとメールマガジンへの関心が高まる傾向が見られました。
エンゲージメント向上のための情報提供
生活者が企業とのコミュニケーションに何を求めているのかという質問では、57%が「自分が興味のある情報の提供」と回答し、43%が「最適なタイミングでの情報の提供」と回答しました。これは、企業がターゲティングされた情報を適切なタイミングで発信することの重要性を強調しています。
このように、企業と生活者のコミュニケーションは、再び基礎的な手段に根ざしていることが分かりました。企業が発行するメールマガジンやWebサイトは、今もなお重要な役割を果たしており、SNSやアプリ、広告といった新しい手段と対比して、より安定した情報提供の仕組みを築いていることが見受けられます。
結論
企業が生活者とのエンゲージメントを高めるためには、伝えたい情報を生活者の興味に合わせて、タイムリーに届けることが不可欠です。これにより、双方向のコミュニケーションを実現することができ、今後のマーケティング活動においても重要な指針となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社WOW WORLD
- 住所
- 東京都品川区西五反田7-20-9KDX西五反田ビル4階
- 電話番号
-
03-6387-8080