新たに登場したオカルトミステリーと溺愛物語の魅力を紹介!
本日、新たに登場したライト文芸レーベル「キキ文庫」から、栗原ちひろのオカルトミステリー『国土交通省鎮守指導係 天崎志津也の調査報告』と香月文香の溺愛物語『あやかし帝都の政略結婚 ~虐げられた没落令嬢は過保護な旦那様に溺愛されています~』がリリースされました。両作品の個性豊かなキャラクターたちと、巧妙に織り交ぜられた物語の魅力について掘り下げていきましょう。
『国土交通省鎮守指導係 天崎志津也の調査報告』の魅力
栗原ちひろが手がける本作では、東京都にある国土交通省の地下倉庫を舞台に、神々のはびこるこの世を未然に防ぎ、日々の調査を行う「鎮守指導係」が描かれています。主人公の警察官・津々楽は、姉を神に奪われて以来、特別な力を持つようになり、その素質から鎮守指導係にスカウトされます。
彼の相棒は見た目は美青年だが、実は定年を過ぎた天崎。この二人のコンビは、「神に呪われた」数々の事件に立ち向かい、読者に驚きとスリルを提供します。
例えば、物語の一つには、飛び降り自殺が絶えないタワーマンションでの事件があります。そこで何が起こるのか、そして彼らがどのように真相を解明するのかが大きな見どころです。また、「酷道の幽霊バス」に関するエピソードも目が離せません。
本作品では、複雑に絡み合ったストーリーと、神々との因縁を背負ったキャラクターたちの成長が描かれ、読者を引き込む迫力の展開が魅力です。作者である栗原ちひろのコメントにも表れているように、街の再開発とともに変わる東京の風景と、そこに潜む古きよき日本の薄暗い歴史が交差する物語でもあります。
『あやかし帝都の政略結婚 ~虐げられた没落令嬢は過保護な旦那様に溺愛されています~』の魅力
続いて、香月文香による溺愛物語『あやかし帝都の政略結婚』では、羽栖子爵令嬢の瑠璃が主人公です。彼女は妖祓いの名家の一人娘でありながら、その能力が逆に妖を引き寄せる厄介な存在になっています。両親を亡くし、叔母一家に引き取られた彼女の運命は不幸そのもの。
物語は、彼女が平民の商社会長である鷲尾との政略結婚に迎えられるところから始まります。一見冷酷そうな鷲尾の求婚が、本物の愛へと変わっていくプロセスが描かれ、読者は心温まる恋模様を目の当たりにします。特に、彼の優しさに触れることで、瑠璃の心が少しずつ回復していく様子は心を打たれます。
作品には、瑠璃の不幸や成長が色濃く描かれ、彼女自身の意思と行動で未来を切り開いていく姿に感動させられます。香月文香のコメントにあるように、不幸を乗り越える力を持つ彼女の姿は、読者に自身の状況を考えさせる良い機会にもなるでしょう。
まとめ
「キキ文庫」からの新作二つ、栗原ちひろの『国土交通省鎮守指導係 天崎志津也の調査報告』と香月文香の『あやかし帝都の政略結婚』は、それぞれに異なる魅力を持っており、どちらも読む価値があります。オカルトや恋愛をテーマにした作品を求める人には、必見の一冊です。ぜひ、これらの作品を手に取って物語の深淵へと飛び込んでみてはいかがでしょうか?