ZenmuTechとロジック・アンド・デザインの新しい映像技術の実証
概要
株式会社ZenmuTech(以下「ZenmuTech」)と株式会社ロジック・アンド・デザイン(以下「ロジック・アンド・デザイン」)は、先日「ZENMU-AONT」という秘密分散技術と、同社が開発した画像鮮明化技術を搭載したIPカメラを用いて、実証実験(PoC)を完了しました。この技術は、映像データのセキュリティを確保しつつ、高精細な映像を安全に利用する可能性を秘めています。
背景と課題
現代の社会において、高精細の映像は防犯や医療、インフラ管理など多くの分野で重要な役割を果たしています。しかし、高品質な映像には個人情報が多く含まれるため、セキュリティ上のリスクがつきまといます。これを解決するためには、データの送受信から保管に至るまで、安全性を確保する仕組みが不可欠です。
実証実験の内容
今回の実証実験では、ロジック・アンド・デザインが開発したIPカメラがリアルタイムで撮影した映像をZenmuTechの秘密分散技術で無意味化しました。その結果、映像データが安全に転送される仕組みを確認し、リアルタイムで復号化された映像を閲覧できることも実証されました。
確認事項
このPoCでは以下の点が確認されました:
1.
画質品質の維持 - 高精細な映像が画質を保つ形で鮮明化されているか。
2.
復元不可性 - 分散化されたデータから部分的に復元できないこと。
3.
リアルタイム処理性能 - 画像鮮明化と分散化が同時に処理できるか。
4.
実運用性能 - 復号化や再生が実際の運用で問題ないか。
成果
実験の結果、従来のカメラでは捉えにくかった映像を鮮明に捕らえ、かつセキュリティを保つ方法が明確化されました。分散化されたデータ片は単独で復元できず、情報漏洩のリスクを減少させることができました。また、この技術は将来の長期保存やAI解析などにも対応できることが示唆されました。
今後の展開
両社はこの技術を基に、防犯カメラや公共インフラ監視医療・介護分野向けのソリューションとして製品化・サービス化を進めていく予定です。この取り組みは、高精細で機密性の高い映像データを安心して活用するための新たな一歩となります。
企業概要
- - ZenmuTech: 東京都中央区に本社を構え、秘密分散技術によるデータ保護ソリューションの提供を行う。
- - ロジック・アンド・デザイン: 東京都新宿区に拠点を持ち、画像鮮明化アルゴリズムの開発及び関連機器の販売を手掛ける。
このように、ZenmuTechとロジック・アンド・デザインが手を組んだことは、今後の映像技術のセキュリティ強化において大いなる影響を及ぼすことが期待されます。