GSアライアンスが開発した植物由来接着剤
環境問題がますます深刻化する中、GSアライアンス株式会社は、植物および天然バイオマス由来の接着剤を開発しました。この取り組みは、脱炭素社会やカーボンニュートラル社会の構築に貢献することを目的としています。
環境問題の解決に向けた提案
私たちの生活に欠かせない接着剤。しかし、一般的な接着剤は主に石油由来の化学物質で作られており、環境への影響が懸念されています。特に人口増加に伴う気候変動や森林破壊、プラスチック汚染は、私たちの未来に大きな脅威となっています。GSアライアンスは、こうした課題に対処するため、天然バイオマス素材を原料に選ぶことにしました。
植物は二酸化炭素を吸収し、使用後の生分解によって総合的な炭素量の増加が抑制されるため、環境保護に寄与します。これにより、同社は石油や化石燃料に依存しない製品を開発することを目指しています。
新しい接着剤の特徴
今回開発された接着剤は、2液混合タイプのエポキシ樹脂系で、植物バイオマス度は30%から50%と言われています。今後さらにこのバイオマス度を向上させる予定です。この接着剤は、木材や木質系の素材はもちろん、セラミック、ガラス、金属、プラスチック、フィルムなど多様な素材に適用可能で、商業的な石油由来製品に比肩する強度を示します。
ただし、取り扱いにはいくつかの注意が必要です。例えば、一般的なエポキシ樹脂の使用方法は主剤と硬化剤を1:1の割合で混ぜるのに対し、GSアライアンスの植物由来接着剤は2:1で混合する点が挙げられます。
今後の展望
GSアライアンスは、今後も植物や天然バイオマス由来の新製品を開発し、持続可能な社会の実現に寄与していく考えです。4月7日から、同社のオンライン販売サイト「BIO-SAKURA SHOP」でこの新しい接着剤の販売を開始する予定です。この商品を通じて、より多くの人々が環境に優しい選択をできることを期待しています。
会社概要
GSアライアンス株式会社は、カーボンニュートラルや脱炭素、SDGsに取り組む最前線の研究開発を行っています。取締役の森良平博士を中心にして、環境エネルギー分野の革新を目指し、製品の開発に励んでいます。
本社は兵庫県川西市に位置し、今後もさらなる挑戦を続けます。植物由来の接着剤は、その第一歩として、多くの人々の生活に変化をもたらすことでしょう。