日揮ホールディングスとインターステラテクノロジズの新プロジェクト
日揮ホールディングス株式会社が、宇宙開発において重要な一歩を踏み出しました。グループ企業である日揮株式会社が、ロケット開発に取り組むスタートアップ、インターステラテクノロジズ株式会社(以下IST)から、北海道でのロケット試験・燃料設備の新設プロジェクトを受注しました。これは、人工衛星打ち上げに向けた新しい発射基地の整備の一環です。
プロジェクトの詳細
このプロジェクトは、ISTが開発を進める新型ロケット「ZERO」に関連する設備の設計・調達・建設を含みます。燃料として使用される液化バイオメタンを基に、新たな衛星打ち上げ能力を持つロケットの打ち上げを支えるための設備が整備されます。
契約と責任
- - 契約先:インターステラテクノロジズ株式会社
- - 建設地:北海道広尾郡大樹町
- - 役務内容:ロケット試験および燃料設備の設計・機材調達・建設工事
- - 受注金額:非公開
ISTが開発中の「ZERO」は、最大1,000kgの衛星を搭載できるロケットで、商業宇宙港「北海道スペースポート」での.launch Complex 1(LC1)の整備を通じて、現実のものとなります。日揮はこの重要なプロジェクトの一環として、液化窒素空調設備や液化メタン処理設備などを構築し、ISTの打ち上げ能力を支える基盤を形成します。
日揮グループの実績と技術
日揮グループは、プラント建設やバイオメタン関連のプロジェクトにおいて豊富な実績を持ち、今回の受注はその技術力への高い評価を反映しています。その経験をもとに、ISTと連携し、宇宙開発のさらなる進展に寄与することを目指しています。
筑波研究学園都市に拠点を置く日揮グローバルでは、月面での燃料供給プラントの実現を目指したさまざまな取り組みを行い、日本の宇宙開発の先駆けとして、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)とも連携しています。月面での推薬生成プラントの構想が進められ、2023年までの計画においては、月面実証プラントの概念検討が行われています。
インターステラテクノロジズの未来
ISTは2013年に設立され、宇宙という新たなフロンティアへのアクセスを提供することを目指しています。同社は、国内外で液化バイオメタンを燃料とするロケット開発の先駆者であり、日本の民間宇宙輸送のリーダー企業でもあります。彼らのビジョンである「誰もが宇宙に手が届く未来」を実現するため、日揮との提携により、さらなる飛躍が期待されます。
今回のプロジェクトは、宇宙開発における日本の存在感を高める重要な一歩であり、多くの期待が寄せられています。日揮とISTの協力が、宇宙産業の今後の発展にどのように貢献していくのか、目が離せない状況です。