藤田嗣治の創作世界を探る特別展「絵画と写真」
名古屋市美術館にて、2025年9月27日から12月7日まで、藤田嗣治の特別展「藤田嗣治絵画と写真」が開催されます。この展覧会では、エコール・ド・パリの著名な画家である藤田の独自の創作プロセスと、彼が残した膨大な写真群に光を当てることを目的としています。
藤田嗣治の芸術と写真との交差
藤田嗣治(1886-1968)は、戦前から戦後にかけて活動した日本が誇る画家であり、エコール・ド・パリの寵児として国際的に活躍しました。彼が生涯を通じて撮影した数千点の写真は、単なる思い出の記録に留まらず、彼の絵画のインスピレーションの源ともなっていました。本展では、彼がどのように写真を活用し、独特な絵画スタイルを確立したのかを探ります。
彼は若い頃からカメラを所有しており、その後も生涯にわたってさまざまな被写体を撮影してきました。例えば、家族や友人の肖像、街の風景、さらには動物や建物など、藤田の目を通して捉えられた瞬間は彼の作品に色濃く反映されています。今回の展示では、彼の代表作と、その背後にある写真を同時に展示することで、観客に彼の創造の過程を示します。
写真による自己演出の重要性
藤田は、絵画だけでなく、自身のセルフポートレートを通じても知られています。彼のトレードマークともいえるオカッパ頭に丸眼鏡、そしてちょび髭の姿は、写真によって広く知られるようになり、その結果彼自身のブランドを築く手助けとなりました。藤田は写真というメディアの力を早くから理解し、戦略的に自己を演出することに成功していたのです。
特に、彼の自画像やパートナーとの写真、さらには当時のパリの生活や文化を捉えた作品が多く、この展覧会ではその魅力を余すことなく紹介します。観客は、藤田の多様な視点を通じて、絵画と写真がもたらす新たな関係性に想いを馳せることができるでしょう。
展覧会の詳細
本展は、名古屋市教育委員会、名古屋市美術館、読売新聞社、そして名古屋テレビ放送の共催で行われます。また、レオナール・フジタ財団やメゾン⁼アトリエ・フジタとも連携し、画期的な展示が予定されています。
開催情報
- - 会期:2025年9月27日(土)~12月7日(日)
- - 開館時間:9:30~17:00(金曜日は20:00まで)
- - 休館日:月曜日(特定日は開館)
- - 場所:名古屋市美術館 企画展示室1・2
入場料
- - 前売り(一般):1,600円
- - 当日(一般):1,800円
- - 高大生・中学生以下は特別料金あり
前売り鑑賞券は8月2日より各プレイガイドで発売されるため、早めの購入をおすすめします。名古屋の地で、この素晴らしい展覧会を見逃さないようにしましょう。