スーダンで深刻化する飢餓危機、プラン・インターナショナルが支援強化を求める声明を発表
国際NGOプラン・インターナショナルは、スーダンで深刻化する飢餓危機に対し、支援強化を求める声明を発表しました。2024年6月27日に発表された「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」報告書によると、スーダン全土で2560万人が深刻な食料不安に直面する可能性が高いとされています。特に、国内10州14地域では75万5000人が飢饉の危機に瀕しており、事態は深刻です。
プランは、2023年4月15日から続くスーダンでの武力衝突が、食料安全保障の悪化に大きな影響を与えていると指摘しています。紛争によって治安が悪化し、移動が制限され、経済活動と基本的サービスが混乱した結果、農業生産が過去5年間の平均を40%下回っている状況です。
紛争の影響を受けた地域では、53万4000人の国内避難民が深刻な食料不安に直面しており、収穫高が減る6月から9月にかけての“lean season”には、さらに多くの人々が飢餓の危険にさらされると予測されています。
プランは、この危機的な状況を打開するため、国際社会に対して以下のことを強く訴えています。
支援のための資金を増やすこと
紛争を終わらせるための対話を優先させること
プラン・インターナショナル・スーダンの国統括事務所長モハメド・カジルバシュ氏は、「IPCの報告書は、スーダンの複数の地域で飢饉が差し迫っていることを示しています。私たちは、本格的な飢饉を回避するため懸命に闘っていますが、時間がありません。国際社会は、人命の損失を防ぐための資金を緊急に提供する必要があります。」と訴えています。
スーダンでは、食料だけでなく、栄養改善、現金支援、バウチャー支援といったあらゆる形態の人道支援が緊急に必要とされています。プランは、現地NGOやコミュニティ組織と連携し、人々の命を救うために活動を続けています。
しかし、スーダンでは、雨季の影響で道路が寸断される可能性があり、支援活動が困難になる懸念があります。一人でも多くの命を救うため、人道支援団体がスーダン国内の全てのコミュニティにアクセスできるよう、国際社会は協力する必要があります。
スーダンの子どもたちが、飢餓によって命を落とすことなく、明るい未来を築けるよう、国際社会の支援が不可欠です。