治験効率化システム開始
2021-11-30 10:00:40

新たな治験サポートシステム『SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0』の実証実験開始

新たな治験サポートシステム『SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0』の実証実験の開始



日本の医薬品開発において重要な役割を果たす治験が、近年さまざまな課題に直面しています。その中でも特に治験のパフォーマンス、つまり、クオリティ、スピード、コストが大きなテーマとなっており、これが日本の新薬流通に影響を与えています。この現状を打破するため、株式会社EP綜合と株式会社ビットブレインは、次世代型リモートSDVシステム『SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0』を開発し、その実証実験を行いました。

実証実験の背景と目的


日本における治験パフォーマンスは、特にスピードとコストにおいて低評価されがちです。この問題に対処するためには、治験業務の効率性を向上させることが急務です。特に、新型コロナウイルスの影響で治療薬やワクチンの流通が世界各国に比べて遅れている現状を鑑み、治験プロセスの改善が求められています。

そのため、EP綜合とビットブレインは、リモートからのSDV(Source Document Verification)を可能にする新しいシステムを開発し、その有効性を実証するため、全国の治験実施施設で実証実験を行いました。

実証実験の方法


この実証実験は、2021年4月から行われ、北海道、東北、中四国、九州地方に位置する5つの治験実施施設を対象に実施されました。実験では、病院やクリニックなど異なる規模の医療機関が選ばれ、東京のサテライト閲覧室を用いてSDV業務のリモート実施が検証されました。

SPG-Remote Medical for SYNOV-R の仕組み


このシステムは、医療機関が持つSDV用端末と、サテライト閲覧室に設置されたリモートSDV端末とを接続し、画面転送を行うことで遠隔からの操作を可能にします。この仕組みにより、治験依頼者は物理的に訪問することなく、リアルタイムで情報を確認できるため、業務の効率化が図れます。

検証結果から見えた課題と解決策


実証実験を経て、治験実施施設の費用負担やシステム導入のスピード、電子カルテとの互換性が重要な要素であることが明らかになりました。これらの条件が満たされることで、より多くの施設に新しいシステムの導入が進むと考えられます。また、リモートでのSDVを行うことで、業務の継続性や安全性を実現することも確認されました。

さらに、接続予約システムを導入し、ユーザー管理を強化することで、より高い安全性を持った運用が期待されています。これにより、治験実施施設が許可しない状況でのリモートSDVが行われないようにすることで、エラーを未然に防ぐことができます。

サテライト閲覧室の新設


EP綜合は、治験依頼者の利便性を向上させるべく、大阪地区にもサテライト閲覧室を新設しました。これにより、さらなる効率化とサービス向上が図れます。これらの取り組みを通じて、治験パフォーマンスの向上を目指していきます。

将来への展望


新たに開発された『SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0』は、十分な安全性を確保しながら、効率的な治験業務の実現を後押しすることを目指しています。今後、製薬会社自身が社内に閲覧室を設置し、より高度な運用が可能になることで、治験のスピードとコストが改善され、日本の医療研究の進展に寄与することが期待されています。

お問い合わせ情報


本件に関する詳細は、株式会社EP綜合の事業企画推進部までご連絡ください。

東京都新宿区津久戸町1-8 神楽坂AKビル
メール: [email protected]
電話: 03-4218-3500(代)

会社情報

会社名
株式会社EPLink
住所
東京都新宿区津久戸町1-8神楽坂AKビル
電話番号
03-4218-3500

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