企業におけるSDGs進捗を徹底分析した「SDGs進捗レポート 2022」発行
SDGs進捗レポート 2022 - 概要と分析
「SDGs進捗レポート 2022」が発行され、企業や団体におけるSDGsの進捗状況が詳細に分析されています。このレポートは、2021年10月から11月にかけて実施された調査結果をもとに、国連グローバル・コンパクトが重点を置く5つのSDGsゴール(5、8、12、13、16)の進捗を評価したものです。
SDGsゴールの取り組みと認知度
本レポートによると、SDGsの認知度が中間管理職や従業員の間で約40%も増加し、全体の約80%に達しました。これは、企業や団体がSDGsを内部に浸透させるための努力を続けている成果といえます。特に「ジェンダー平等」「はたらきがい・人権」などのテーマが重要視されており、今後の進展が期待されています。
5つのゴールの詳細な分析
1. ジェンダー平等(ゴール5)
法令に基づく制度構築や情報開示が進んでいる一方で、性差別の撤廃に向けた具体的な変更が求められています。女性活躍からジェンダー平等へのシフトが進めば、より効果的な取り組みが実現できるでしょう。
2. はたらきがい・人権(ゴール8)
約90%の企業が人権に関連する取り組みを進めていますが、実際に人権デューディリジェンスへの参加は約75%に留まっています。これには対策が必要です。
3. 循環経済(ゴール12)
使用済み容器や製品の回収、リサイクル素材への切り替えが進行中であり、新たなビジネスモデルの開発も期待されています。
4. 気候変動(ゴール13)
約70%の企業が2050年に向けたネット・ゼロ目標を設定。気候変動に関するリスクと機会を戦略に統合している企業も増えてきました。
5. 腐敗防止(ゴール16)
組織の内部監査や従業員への教育が進められていますが、サプライヤーへのデューディリジェンスが遅れている状況です。
SDGs実態調査の重要性
この2022年版の報告書は、2016年から継続的に行われてきたSDGs実態調査の進捗を評価するものであり、企業や団体が自己の進捗状況を測り、活動に活かすためのガイドラインとして機能します。特に、これからSDGsを推進する上で、各企業はそれぞれの強みを活かし、持続可能な取り組みを進める必要があります。
今後の展望
報告書では、SDGsの達成に向けて今後必要とされる取り組みのポイントも挙げられています。特に、企業全体での健康な経営方針や各ステークホルダーとの連携が強調されています。コロナによる影響からの回復を目指し、持続可能性を高めるためには、全セクターでの取り組みが今後ますます重要になります。
この「SDGs進捗レポート 2022」は、企業と団体が持続可能な未来に向けて一致団結し、責任ある経営を進めるための基盤となることでしょう。
会社情報
- 会社名
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公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)
- 住所
- 神奈川県三浦郡葉山町上山口2108-11
- 電話番号
-
046-855-3700