新型振動センサ登場
2021-06-30 15:37:36

電池レスIoT振動センサでモータ異常を簡単検知する新技術

KELKの革新技術、電池レスIoT振動センサ



1. 新製品の概要


株式会社KELKが新たに発表した『熱電EH振動センサデバイスKELGEN SDKSGD-SV』は、モータに設置するだけで、排熱によって上昇したモータ表面の温度と外気の温度差から動作する電池レスのIoT振動センサです。このセンサは、わずか10℃の温度差を検知することで、回転機器の異常を感知します。2020年2月に登場した従来製品と比較しても、周波数レンジが大幅に改善されており、ベアリングの異常発生時に現れる高周波の振動を敏感にキャッチします。

2. 周波数分析機能の強化


新製品の最上位モデルであるKSGD-SV4には、振動診断に必要なエンベロープ処理を用いた周波数分析機能が搭載されています。この技術は、故障の原因を特定するために非常に重要であり、ユーザーが障害原因を迅速に突き止める助けとなります。例えば、ベアリングの外輪に現れるキズを分析することで、早期に予防措置を講じることが可能です。

3. 設備保全の新潮流


設備老朽化による突発的な故障は、金銭面や生産性に重大な影響を与えます。そのため、設備の保全においては、予知保全(CBM)が求められています。KELGEN SDKSGD-SVは、モータに置くだけで温度差から動作するため、配線工事や電池交換が必要なく、これによって設置コストと運用コストを大幅に削減できます。この利便性により、保全担当者の巡回点検が不要になる可能性が高まります。

4. KELGEN SDシリーズの全貌


KELGEN SDシリーズでは、電池レスのKELGEN SDを用いることで、施設内の機器を効率的にモニタリングできます。測定したデータは、ブラウザベースの見える化ツールKELGEN SDMによりPCに保存され、PLCやゲートウェイとの連携も可能です。これにより、社内データベースやクラウド環境でのデータ活用が進むことでしょう。

5. 受賞歴と技術背景


この新たなセンサ技術は、2020年に日本プラントメンテナンス協会のTPM優秀商品賞開発賞や、モノづくり日本会議及び日刊工業新聞社の“超”モノづくり部品大賞において賞を受賞しています。KELKは1957年から続く熱電半導体の研究開発を背景に持ち、熱電変換技術を駆使して、排熱を電気に変換する革新製品の開発を進めています。

6. 未来の展望


将来的には、コマツなどの大手企業もこの電池レスIoT振動センサを導入し、故障予兆検知を通じて設備保全の効率化を図っています。この技術によりモータの異常を早期に察知し、ダウンタイムの短縮に寄与することでしょう。KELKは、持続可能な社会の実現に向けて、さらなる技術革新を追求しています。これからの産業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の要となる製品です。

会社情報

会社名
株式会社KELK
住所
神奈川県平塚市四之宮3-25-1
電話番号
0463-22-8724

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