Z世代支援の新たなビジョン「Z習慣EDIT」始動!
株式会社博報堂は、出版界の大手企業である集英社、講談社、小学館と協業し、新しいマーケティングサービス「Z習慣EDIT」をスタートさせました。このサービスは、Z世代をターゲットにした商品やサービスの開発をサポートし、その普及や定着を目指します。
変化する消費の潮流
現在、消費はモノからコトへとシフトしています。特に、SNSの影響でZ世代の消費行動は多様化し、個別の嗜好が顕著になっています。そのため、企業は多様なニーズに対応する能力を求められる一方で、広範なムーブメントを創出するのが難しくなるというジレンマに直面しています。このような背景の中、博報堂が掲げるのが「ヒット習慣」の創造です。
Z世代へのアプローチ
「Z習慣EDIT」は、生活者の視点を重視するだけでなく、メディアの視点も取り入れた多角的アプローチを特徴としています。Z世代との効果的なコミュニケーションを図るため、出版各社と連携し、それぞれの女子向け雑誌が持つデータを駆使します。そして、SNSを通じて集めた生活者のデータと、MDAM(エムダム)戦略委員会が保有する雑誌アーカイブからの情報を組み合わせて、新習慣の開発を図ります。
3つのステップでターゲット攻略
「Z習慣EDIT」は、以下の3つのステップでのプランニングを行います。
1.
予測する:生活者とメディアのインサイトを統合してトレンドを把握し、未来の傾向を読み解きます。
2.
設計する:マーケティングやクリエイターの視点を、編集の視点と融合させて新商品やサービスの効果的な設計を行います。
3.
拡散する:社会記号化とペルソナアプローチを重視し、効果的なコミュニケーションで新習慣の普及を図ります。
この一連の流れを通じて、「習慣の予測→設計→拡散」を一貫して行い、新しいヒット習慣の創出を目指します。博報堂の「ヒット習慣メーカーズ」プロジェクトがこの取り組みを主導し、企業の持続的な成長を支援します。
メディアとの連携
このプロジェクトには、各出版社の知見やノウハウが大きな役割を果たします。集英社の「non-no」は大学生や若者の視点を活かし、「ViVi」はトレンドの目指しを強化。CanCamは20代女性に特化した市場をターゲットにしています。これにより、各メディアが持つ独自性を活かしたコンテンツがZ世代の心を掴むことでしょう。
中川友紀氏(non-noブランド統括)は、「Z習慣EDIT」との連携により、大学生や新社会人のインサイトを深掘りし、Z世代のライフイベントに合わせた体験を提供すると述べています。平本哲也氏(ViVi事業部長)は、若者の心に響くコンテンツ作りに注力する姿勢を強調しました。渡邉恒一郎氏(CanCamブランド室長)も、「読者の声をコンテンツに活かす」という信条を明言し、各メディアの個性を活かした戦略が期待されます。
まとめ
「Z習慣EDIT」は、Z世代の嗜好を捉え、彼らの日常に新たな習慣を築く手助けをする画期的なマーケティングサービスです。生活者起点だけでなく、メディアの視点を取り入れることで、新しい価値を生み出し続ける単なる戦略にとどまらず、企業と消費者の接点をより深化させていくことを狙っています。この取り組みによって、今後のマーケティング界における新しい潮流が生まれることが期待されます。