大阪の伝統と革新が生んだ塗料「ウレヒーロー」
創業から97年の歴史を誇る大阪の塗料メーカー、斎藤塗料株式会社が、サブカル造形向けの新製品「ウレヒーロー」を発表しました。この塗料は、工業用塗料に迫る柔軟性と強力な密着性を兼ね備えており、多くのフィギュアやコスプレ愛好者に愛されています。さらに、「ウレヒーロー」は第36回中小企業優秀新技術・新製品賞にて奨励賞を受賞しました。
斎藤塗料の挑戦
斎藤塗料は1946年に創業し、以降、工業用塗料を中心に成長を遂げてきました。しかし、近年の目まぐるしく変わる市場や消費者ニーズに対応し、2021年には一般顧客向けに「ウレヒーロー」を発表しました。これは、フィギュアやコスプレ衣装の製作において、より便利で使いやすい塗料を提供することを目的としています。
はじめはBtoB向けだった「ウレヒーロー」ですが、公式X(旧Twitter)での性能動画の公開をきっかけに、その性能が話題になり、動画は13万件以上再生されました。この反響により新宿のハンズでの販売が開始され、たった2日で売り切れるという快挙も達成しました。これにより、サブカルチャーの愛好者たちの新しい需要を獲得することに成功しました。
特徴と評価
「ウレヒーロー」の最大の魅力は、その驚異的な柔軟性です。最大300%伸びるこの塗料は、軟質パーツや特殊な素材への密着が可能で、下地塗料が不要です。また、撥水性と耐候性にも優れ、紫外線にさらされても劣化しにくいという特性があります。
これらの特徴から、現在「ウレヒーロー」はDCMやコメリ、ハンズマンなど、150以上の店舗で取り扱われており、サブカル造形を楽しむ多くの人々に評判を得ています。斎藤塗料代表取締役の斎藤由美子社長は、今回の受賞を大変光栄に感じ、さらなる技術開発に注力していく意向を示しています。
中小企業優秀新技術・新製品賞とは
この賞は、中小企業の革新を促進するためのコンペティションとして知られています。日本の産業を支える中小企業が、自らの技術や製品を広く認知し、成長するための機会を提供しています。
斎藤塗料の未来
「ウレヒーロー」の成功を受け、斎藤塗料は今後も新しい塗料の開発を進め、業界全体の問題解決に取り組んでいくとしています。これからも斎藤塗料の動向に注目が集まります。
【公式ウェブサイト】
斎藤塗料は今後も注目される企業の一つになることでしょう。創業当初の精神を忘れず、革新を続ける姿勢が、多くのクリエイターに新たな可能性を提供するに違いありません。