鳥羽市で母子手帳アプリ『母子モ』が始動
2023年11月4日、三重県鳥羽市にて母子手帳アプリ『母子モ』が導入され、その名も『とばっ子すくすくアプリ』として地域の子育て支援に寄与することとなりました。このアプリは、親子の健康を見守り、育児に関する情報を手元に置いておくことで、より良い子育て環境を提供すべく開発されたものです。
子育て支援の基本理念
鳥羽市では、「誰一人も取り残さない」「共に親子を育み笑顔が生まれる」ことを基本理念に掲げ、地域全体で子どもの健やかな育ちを支援する取り組みを行っています。『母子モ』が導入されたことにより、紙の母子健康手帳のデータがデジタル化され、全国で780以上の自治体で採用されている実績があります。また、こども家庭庁が目指す令和8年度からの電子版母子健康手帳の実現に向けた先駆的な試みとして重要なステップです。
アプリの主な機能
『とばっ子すくすくアプリ』は、多彩な機能を持っています。予防接種のスケジュール管理や健診結果の記録、地域情報の配信などを、スマートフォンやタブレット、PCを通じて簡単に利用できるのが魅力です。特に、データはクラウド上に保存されるため、万が一の紛失時にも安心です。また、他市区町村への転居や機種変更時にも継続利用が可能です。
育児日記としての役割
アプリには「できたよ記念日」という機能があり、子どもの成長を記録する育児日記として利用できます。この機能では、初めての歩きや寝返りなどの特別な瞬間を写真やメッセージと共に記録できます。また、成長の目安を確認する役割も果たしています。さらに、感染症などの影響による社会環境の変化においても、自治体からの重要な情報やアドバイスを即時に受け取ることができるため、安心して出産・育児に取り組むことができます。
地域との連携企業の役割
鳥羽市は、18歳以下の子どもがいる世帯向けに「とばっ子カード」を発行しています。このカードを利用することで、市内の協賛店舗で特典を受けられるようになっています。さらに、地域の遊び場の提供や行事の開催を通じて、親子同士の交流を促進し、育ちやすい環境づくりに努めています。
デジタル化は未来への一歩
『母子モ』を運営する母子モ株式会社は、2030年までに子育てに関する手続きをデジタル化し、保護者や医療機関、自治体の負担を軽減することを目指しています。また、厚生労働省と連携した地域実証事業も進めており、子育て支援のデジタル化に磨きをかけています。
アプリのアクセスとさらなる取り組み
『とばっ子すくすくアプリ』は、App StoreやGoogle Playから無料でダウンロード可能で、デバイスを問わず利用できます。公式ウェブサイトでも情報を提供しており、地域に特化したサポートが求められる中で、アプリは重要な役割を果たします。利用者は地域の特性を活かしながら、自分に合った子育て支援を受けることが可能です。いかに地域が固定観念を越え、子育てに優しい社会を築くかが鍵となるでしょう。