LET’S EXPOが描くユニバーサルツーリズムの実現
2025年に開催される万博は、51年ぶりに大阪の地を彩ります。この歴史的なイベントに向けて、一般社団法人関西イノベーションセンターが主導するユニバーサルツーリズムプロジェクト「LET’S EXPO」は、すべての人が参加できる万博を目指しています。特に、視覚障がい者などの障がいを持つ方々が抱える「万博に行きたいけれど行きにくい」という無理解の壁を乗り越えるために、多様な支援が行われています。
この度、視覚障がいを持つ利用者がLET’S EXPOの「会場内サポート」を利用し、180を超える万博パビリオンへの訪問を遂げたという素晴らしいニュースが舞い込んできました。彼は、これまでに16回このサポートを受けながら、10月10日(金)に両親とともに再び万博会場を訪れ、全パビリオン制覇の喜びを味わいました。この成果は単なる成果としてだけでなく、世界的にも非常に貴重な事例と言えるでしょう。
サポートの体制
LET’S EXPOでは、資格を持った介助スタッフと補助スタッフによる3名体制でのサポートを行っています。パビリオン間の移動や段差回避、混雑したエリアでの安全対策を徹底し、彼の万博体験を支える重要な要素となっています。このような支援により、彼は家族と共に安心して万博を楽しむことができました。
達成を振り返ると、利用者は「この万博を通じて、多くの文化や食べ物と出会い、世界が広がった」と感慨深く述べています。また、サポートがあったおかげで万博に通い続けてこられたと、感謝の気持ちを伝えました。
参加への思い
他の利用者の声も響き渡ります。「足が不自由な母と万博に行くことができたのは、LET’S EXPOのおかげでした。長蛇の列を避けることができ、優先入場できたことには感激しました」と語る利用者も。彼女はサポートを通して、母親の笑顔が見られたことが何より嬉しかったと振り返ります。
一方、構音障害のある別の利用者は、「言葉が通じることがとても嬉しかった。心のバリアフリーを実感した」と、感謝の気持ちを述べました。皆が抱えるさまざまな課題を乗り越え、新たな希望を見いだした人々の姿がここにはあります。
今後の展望
LET’S EXPOは、「行きたいけれど行けない」と感じる方々を支え続けています。2025年の万博開催に向け、さらなる取り組みを強化し、万博を一層魅力あるものにするための活動が期待されます。
「万博は、すべての人に開かれたイベントであるべきです」と語る関係者の思いが、今後のさらなる取り組みにも色濃く反映されることでしょう。旅行や観光の楽しみを、すべての人に提供するための力強い動きは、私たちの社会をより良い未来へと導いていくに違いありません。
LET’S EXPOの取り組みを通じて、多くの人々が万博を介して新しい世界を体験できるよう、私たちも見守り続けていきましょう。