未来の物流を実証
2025-08-04 11:41:27

自動運転トラックと貨物鉄道の連携で未来の物流を実証 - ライオンが進める持続可能な輸送モデル

自動運転トラックと貨物鉄道の連携による新たな試み



近年、企業や技術者たちは持続可能な物流方法を模索しています。その一環として、ライオン株式会社、NIPPON EXPRESSホールディングス、日本通運株式会社、日本貨物鉄道、株式会社T2の4社が実施した共同実証が注目を集めています。これは、自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせた「モーダルコンビネーション」による輸送モデルです。

モーダルコンビネーションとは?



モーダルコンビネーションとは、物流における輸送手段の組み合わせを指し、通常はトラックと鉄道の連携が行われます。2024年11月から本格的に取り組みが始まり、開発が進められてきたこのシステムは、環境問題に対応し、物流の効率化を図るものです。自動運転トラック技術を持つT2が開発したこの技術は、特に輸送の柔軟性と信頼性を向上させるための重要な鍵を握っています。

実証の詳細



2025年7月29日から31日までの間、ライオンの千葉工場から門司までの長距離の輸送が実証されました。実証では、JR貨物とT2が共同開発した共用コンテナを用いて、その輸送品質や操作の確認、環境への影響を検証しました。具体的には、以下のような段階で行われました:

1. ライオン千葉工場から東京貨物ターミナル駅(東京都)へは、日本通運が担当。
2. 東京貨物ターミナル駅から百済貨物ターミナル駅(大阪府)へは、T2の自動運転トラックが担当。
3. 百済貨物ターミナル駅から福岡貨物ターミナル駅(福岡県)には、JR貨物の貨物列車が使用された。
4. 福岡貨物ターミナル駅からライオン福岡流通センターまでの輸送は日本通運が行いました。

このプロジェクトは、輸送の安定性や効率性が重要視される現代の物流に向けた一つの解決策として位置づけられています。特に、BCP(事業継続計画)の観点からも注目されており、ライオンの持つ製品は安心してマルチな経路で輸送されることが求められています。

結果と今後の展望



実証の結果は好調であり、T2の自動運転トラックは約410キロを問題なく走行し、荷物の積み替え作業もスムーズに進行しました。特に、輸送の最終地点であるライオン福岡流通センターに着いた際には、荷崩れなどのトラブルもなく、運行全体が予定通りに完了しました。

4社は今後、2027年からのレベル4自動運転トラックの導入を踏まえ、さらなるモーダルコンビネーションの実現に向けた取り組みを強化していく考えです。これにより、輸送能力の向上やBCP対応の強化が期待されています。

持続可能な物流の未来が、今回の実証によって一歩前進したことは間違いありません。そして、この新たなモデルが他の業界にも広がることを期待せずにはいられません。

おわりに



ライオンとそのパートナーたちによるこの挑戦は、持続可能で効率的な物流システムの確立に向けた重要な第一歩です。今後の発展に注目が集まっています。特に、環境意識が高まる中で、こうした新しい試みがどのように進化していくのか、物流業界に対する影響を見守っていく必要があります。これからの物流の在り方や輸送技術の発展に、さらなる期待が寄せられています。


画像1

画像2

画像3

画像4

会社情報

会社名
株式会社T2
住所
東京都千代田区内幸町2-2-3日比谷国際ビル 1階
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。