学業場面に現れた学生のポータブルスキル
2025年4月、株式会社履修データセンターと株式会社人材研究所が実施した調査によると、これから社会に出る約1000名の学生が学業を通じて身につけたポータブルスキルについての自己評価が明らかになりました。この調査は文系と理系の学生に分かれて行われ、全体としてバランスの取れたサンプルとなっています。多くの学生が共通して評価できるスキルがあり、特に「目標達成力」「バイタリティ」「知的好奇心」「協調性・傾聴」が高く評価されていることが確認されました。
学生が自覚する強みとその背景
目標達成力
学生は試験やレポートを通じて、日々の目標を設定し、それを達成する力を自然に養っています。特に、「一度決めたことをやり切る」という経験は、自信や責任感の形成に寄与しています。学業の厳しさが、こうした成長を促していると言えるでしょう。
バイタリティ
限られた時間の中で授業、アルバイト、課外活動を両立させることは学生生活の重要な一部です。そのため、忙しい日々の中でも前向きに取り組む力が育まれ、柔軟に対応する能力が身につきます。
知的好奇心
授業の選択肢が多様化している近年、学生は自らの興味に基づいて学びを深めることが可能になっています。この新しい環境が、学生の知的好奇心を刺激し「知らないことを調べたい」と感じさせる要因となっているのです。
協調性・傾聴
ゼミやグループワークが盛んになるにつれ、学生は他者の意見を重視し、自分の考えを適切に調整する力を高めています。この経験は、社会に出た際の人間関係を築くためにも重要です。
学業の変化がもたらす影響
近年、大学の学業は大きな変化を遂げました。出席や課題提出の厳格化により、学業に真剣に向き合う学生が増えており、約124単位を取得するために必要な授業やプロジェクトに日々取り組む姿勢が評価されています。これにより、学生一人ひとりの学び方や姿勢が個性として際立っています。
業界ごとの採用傾向
この調査から、特定の業界における内定者の特徴も浮かび上がりました。たとえば、メーカーでは「地道な努力」が重視され、商社では「協調性・傾聴」が特に高く評価されていました。一方、流通業界では変化に対する柔軟性が強みとして印象づけられています。
学ポタの再現性と意義
最後に、今回の調査結果から導かれるのは、「学業で培ったポータブルスキルが再現性のある力として評価される」ということです。学業を通じて得た経験は、社会に出てからも役立つ力となり、採用において重要視される可能性が高いのです。学生が自らの強みを理解し、それを活かすことで、より持続可能な選考が実現するでしょう。さらに、現在は「学ポタとは何か?」と題したオンラインセミナーも実施中ですので、興味のある企業の採用担当者にはぜひ参加をお勧めします。
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