東南アジア麻疹感染拡大
2014-05-15 12:15:39
東南アジア麻疹感染急増!インターナショナルSOSが警鐘。予防接種で感染リスク回避を
東南アジアで麻疹感染が急増!インターナショナルSOSが緊急警報を発令
近年、東南アジア地域において麻疹の感染者が急増しており、深刻な事態となっています。インターナショナルSOSは、この状況を受け、渡航者や企業に対し、感染予防策の徹底を呼びかけています。
感染状況の深刻さ
2014年前後から、フィリピンでは麻疹による死者65名を含む3700名以上の患者が発生、実際には2万人にのぼると推定されています。ベトナムでも死者100名以上、患者3000名以上という衝撃的な数字が報告されています。シンガポールでも感染者が増加傾向にあります。さらに、フィリピンへの渡航者から帰国後に麻疹と診断された例が、オーストラリア、日本、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、イギリスなどで報告されています。これらの患者の多くは、予防接種を受けていない2歳未満の幼児だったとのことです。
専門家の警告
インターナショナルSOSジャパンのメディカルディレクターである安藤裕一医学博士は、「麻疹は重篤な合併症を引き起こし、最悪の場合は死亡する可能性もある非常に感染力の高いウイルス性疾患です。しかし、予防接種によって感染を回避できる病気でもあります」と警鐘を鳴らしています。麻疹ウイルスは空気感染や接触感染で広がり、発疹が出る前後の4日間は特に感染リスクが高いと指摘されています。予防接種率の低い地域では、大規模な流行が発生しやすい危険性が高いとのことです。
渡航者へのアドバイス
安藤博士は、渡航者に対し、麻疹に対する免疫の有無を確認するよう呼びかけています。過去に麻疹にかかったことがある方、または麻疹の予防接種を2回済ませている方は免疫を持っているとされています。特に、1990年4月2日以前に生まれた方は、定期接種を1回しか受けていない可能性が高いため、2回目の接種が推奨されています。免疫の有無が不明な場合は、医師に相談することを勧めています。
企業への対策
企業に対しても、社員の麻疹感染に備えた対策の策定を求めています。社員が麻疹に感染した場合の対応マニュアルを作成し、迅速な対応体制を整えることが重要です。
インターナショナルSOSの取り組み
インターナショナルSOSは、会員企業に対し、最新の感染状況や予防策に関する情報を定期的に提供しています。これらの情報は、専用のオンラインサイトやスマートフォンアプリでも確認可能です。世界89カ国700カ所以上に拠点を持ち、11,000名以上の従業員が、グローバルに活躍する企業をサポートしています。
まとめ
東南アジアにおける麻疹の感染拡大は、深刻な状況となっています。渡航を予定している方は、予防接種に関する情報をしっかり確認し、必要に応じて予防接種を受けましょう。企業は、社員の健康管理を徹底し、万が一感染者が出た場合の対応についても準備をしておきましょう。インターナショナルSOSの提供する情報なども活用し、安全な渡航と職場環境の維持に努めることが重要です。
会社情報
- 会社名
-
インターナショナルSOSジャパン株式会社
- 住所
- 東京都港区赤坂4-2-6住友不動産新赤坂ビル11F
- 電話番号
-
03-4572-9626