無印良品、初のSX銘柄2025選定
無印良品で知られる株式会社良品計画が、経済産業省と東京証券取引所が共催する「SX銘柄2025」に初めて名を連ねました。この選定は、企業が持続可能な成長を目指し、資本効率を重視した経営転換を図っているかどうかを基準にされています。
特に良品計画が評価されたのは、その確かなビジョンに基づいた長期的な戦略や具体的な実行計画の策定、品質や製造工程におけるサステナビリティの統合、地域ごとの特性を活かした事業モデルなどです。「地域分散資源循環業」へのシフトが特に注目されており、これは資源の循環利用を図る新しいビジネスモデルを指します。
評価のポイント
1. 新しい産業構造の構築
良品計画は「感じ良い暮らしと社会」の実現へ向けての変革を進めています。従来のグローバル製造小売業から地域資源を活用し、循環させる「地域分散資源循環業」への移行を目指しています。この事業モデルは、自社だけでなく消費者や他企業とも共に資源を循環させることを意図しています。
2. 地域課題解決に取り組む姿勢
良品計画は地域社会の課題解決を目指して、ソーシャルグッド事業部を立ち上げました。ここでは、社会課題の解決を目的とした様々な事業が進められ、公益と共助の仕組みが地域に根づくことを狙いとしています。これにより、経済、文化、環境の相互接続を強化する動きが評価されています。
3. 地域への土着化
実際に良品計画は、地域事業者や生産者と連携し、「つながる市」といったイベントを開催するなどの取り組みを行っています。また、商店街の活性化や地域特産物の販売促進、空き家のリノベーションなど、地域への貢献を多方面に行っている様子が注目されています。
無印良品の歴史
1980年に創業した無印良品は、「わけあって、安い。」というキャッチコピーのもと、独自の商品企画からスタートしました。無印良品の基本方針である「素材の選択」「工程の点検」「包装の簡略化」を守り続け、実用性の高い商品を提供しているのです。
今後も良品計画は、「感じ良い暮らしと社会」の実現を目指し、商品やサービス、店舗活動を通じて資源循環型、自然共生型の社会の実現に向けて貢献していくことでしょう。これにより、持続的な社会の形成が期待されています。